第20話 夜
夕食や風呂などを済ませた俺は、ベットに横になるとメッセージアプリを開き新着通知を確認する。
今日後は寝るだけだ。通常この時間はゲームをしたり女の子とのメッセージの時間にしている。
「『久々に飲みに行こう!』―――か」
見覚えの無いアカウントからのエロメッセージを適当に処理していくと、大学時代に色々ヤリあった女子達から飲み会のお誘いが来ていた。
こいつらとは既に何度も飲みに行っており、飲み会はホテルに行って運動するまでがセット。向こうは俺とやりたいし俺も向こうとやりたい時に飲み会は開かれる。前の飲み会では女子5人とも『職場に男がいない~!! 歩(俺)が一緒だったら良かったのに~!!』と愚痴っていたが、その分ホテルで部屋に入った瞬間に襲われた。余程溜まっていたらしい。
俺は『今は色々忙しいからまた今度な』と連絡を返すとメッセージアプリを閉じる。最近女には困ってないしそろそろ若い芽を頂く予定でもあるのでしばらくは飲み会は出来ないんだ、すまない。
――七海に電話しよ。
これから始まるのはお楽しみの時間。
俺は登録したばかりの七海とのトークを開くと、電話をかける。
2コールほど経つと『は、はいっ』という可愛らしい声が向こうから聞こえてきた。
「もしもし、今大丈夫?」
『も、もしもし……七海です……だ、大丈夫ですっ///』
「よかった。それで、えっと……まずは急に告白とかして悪かったな、皆の前で」
電話が始まって直ぐに、皆の前で告白したことを謝る。
あの後七海が大変だったのは職員室まで届くほどの騒がしい生徒達の声から想像ついていた。
『い、いえ!むしろ私、嬉しかったです! 謝らないでください!』
「本当?」
『はいっ!』
「ならよかった」
声を聞いただけで七海の『嬉しい』という感情が伝わってくる。
本当に大丈夫だったみたいだ。
『先生こそ本当に私でいいんですか? 私、普通ですし……』
「いや、七海は可愛いよ。自信を持って」
『……あ、ありがとうございます……///』
照れた七海はもっと可愛かった。
だけど残念なのは、間近でその表情を拝めないことだった。……ビデオ通話にすれば良かった。
『そ、そう言えば、私、先生のこと何と呼べばいいんでしょうか』
言葉を詰まらせながら、七海がそう聞いてきた。
歩さん……玉城さん……玉城君……歩……?
「……うーん、出来れば先生呼びでお願いしたいな』
『わかりました……!!今日から恋人としてよろしくお願いします玉城先生!』
普段の先生呼びの方が俺的に萌えるシチュだったので続行でお願いした。
もしかしたら前世で見た教師物の◯Vとか同◯誌の影響かもしれない。事実、俺が転生したと分かってから教師を目指したのはそのせいだしな。
――そう言えば……前世で教職員の不祥事が相次いでいたよな…………お、俺と同類の可能性が微レ存……??
だとしたら女子高生危なッ……いぞ!? 皆、今すぐ逃げてッ!彼等は教師でも何でも無い唯の野獣よ!
『……先生、明日は休日なので、その、会えませんか……?』
俺が脳内で妄想を繰り広げていると、七海からデートのお誘いが来ていた。もちろん俺はヤル気満々なので承諾。
「いいよ。俺も丁度誘おうと思ってた」
『?!……やった!』
七海は小声で嬉しそうに声を弾ませた。
可愛すぎた。
その後俺と七海は、明日のデートのことや今日の出来事について夜遅くまで通話をして過ごした。
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