第10話 職員室
カーテンの隙間から日が差し、暗かった室内を明るく照らしだす。
俺はベットから起き上がると学校へ行くために顔を洗い、髪を整え、歯を磨く。
昨日の宴会で沢山飲んで食べたこともあり二日酔いを危惧したが、その後の夜のアレが良い運動になったのか、身体もだるくなくむしろスッキリしていた。
軽く栄養食品を摘まみつつ、学校指定の教師用服に着替える。
昨日は結局あの後、翌日も普通に仕事があるので夜の三時くらいに三人はタクシーで帰って行った。目覚めた当初は自分たちがしたことを思い出したのか『罪を受け入れます』『一生償って生きていきます』などの懺悔を行っていたが、俺が何とか宥め軽くキスをして帰した。
俺からすればむしろそうなる方向に誘導したことだし、そもそも女性を部屋に上げ
職場恋愛――職場不倫?なんてのは俺には経験無いから今後どんな影響が出るか分からない。だけど、魅力的な女性が居て尚且つその人が俺を求めてくれるなら、これからも喜んで応じるつもりだ。
……せめて『ス◯ールデイズ』の二の舞にならないように気を付けるとしよう。
自家用車を運転し学校に着いた俺は職員室に向かった。
大学なら自分の教員室というなの部屋が教師毎に割り当てられるのだが、この学園だと自分のデスクは他の職員と同じで職員室にあるためだ。
「皆さん、おはようございます」
室内に入ると近くに居る教師に挨拶をする。
「玉城先生! おはようございます!」
「おはようございます!」
「おはようございます!」
進む度に沢山の教師から挨拶を受けながら、俺は自分のデスクに座る。
机には担任をしている二年一組や担当科目である男性学についての資料が置かれていた。
「玉城先生おはようございます! それと、コーヒーをどうぞ!」
「……ありがとうございます、小林先生。頂きます」
しばらくそれらの資料を読み込んでいると、俺の元にコーヒーを持った小林先生が訪ねてきた。
とても朝帰りをしたとは思えない普段通りの姿だった。いやむしろ色気が格段に強くなった……??
「良ければ教室に行くまでご一緒してもいいですか?」
「ええ、もちろんです」
「やった!」
可愛くガッツポーズをする小林先生。テンションが高いからか分からないが普段の五割増しに可愛く見える。正直ときめいた。
これは、俺が彼女と関係を持ったことで生じた俺の心情の変化かなのか、それとも彼女の方に女性としての自信が付いた結果なのか。どっちなんだろう?
…………どっちでもいいか! 可愛いければオッケーだ。
たわいもない雑談をしながら、俺と小林先生は自分の担当教室に向かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます