第65話 オフコラボ feat.レベッカ・カタストロフィー #


『【794年の日本の首都はどこ?】……昔の首都は【江戸】です!』


江戸と打ち込むけど、答えはばつ。

小野妹子を正解してから10問近く解いているけどいまだに赤丸がついてくれない。


すでにやり直しが決まってしまっているので、楽に問題を解くことができる。


『ヤマト、江戸は江戸時代の首都で1603年だよ。答えは平安京』

『……1000年近く違いますね』

『よし、次に行こうか!』


最初は詳しく解説してくれていたレベッカさまだけど、間違いが続いてからは簡潔に解説してくれている。


僕としてはこっちの方が分かりやすくていい。


『次の問題は……【源頼朝の弟で、平家を滅ぼした立役者は誰?】源義経ですね』


漢字が分からなかったから、ひらがなで打ち込むと赤丸がついてくれた。


『さすがにヤマトでも義経くらいは分かるよね』

『はい。さすがに分かります』


当然、数年前までは一切わからなかった。


けど、ある出来事で覚えたんだよね。


『次ですね。【平家が滅ぶことになった1185年に行われた戦いを何という?】壇ノ浦の戦いです』


これも漢字が分からなかったのでひらがなで書くと、赤丸がついてくれた。


『……2問連続正解。もしかしてヤマトって、この時代得意?』

『得意というよりも知ってるだけですね。因みに壇ノ浦の戦い以外にもいくつかありますね。小学校の教科書に載るのは【石橋山の戦い】【富士川の戦い】【一ノ谷の戦い】【壇ノ浦の戦い】くらいじゃないですか? さっき答えた源義経が参加したのは【一ノ谷の戦い】からですね』

『え、何で知ってるの? さすがに小学生だと壇ノ浦くらいしか出なくない? 私、日本の小学校に通ったことないから分からないけど……』

『あー、『源平合戦 乙女の乱』って言うドラマ知ってますか?』

『……私は知らないや』



何それ?

知らない!

聞いたことある。

何で源平合戦?

源平って乙女だっけ?

それってあの大問題作の!?



まぁ知らなくても無理ないよね。

これを知ってる人って少ないんじゃないかな?


『この作品は僕の母さまが僕の生まれてないとき、15年以上も前に出演したドラマで、すでにDVDレンタルショップからは撤廃されてて、ネットにも配信もされてないドラマなんです』

『どんなドラマ?』

『今の時代だとR18のドラマですね』

『それってバンされないよね?』

『多分大丈夫です。内容は出演者は全員女性で母さんは源義経役をしてました』

『ああ、だから乙女の乱なんだ』

『はい、そうです。そしてこのドラマは普通に面白いんです。当時の設定も戦の演出もなかなか良かったんです。……よかったんですけど、その、ポロリが多くて……』

『えぇっ!?』


ヤバい。

僕から話し始めた内容なのに、言うのがだんだん恥ずかしくなってきた!


でも、あの作品のヤバさをみんなにも知ってもらいたいという僕の気持ちもある。

何より、あの作品には間接的とはいえ兄さまも出ているんだよね。


『その、当時はそこまでコンプライアンスがきつ過ぎなかったというのもあって、問題なかったんですけど……、数年前に少し厳しすぎるとなってレンタルショップから消えていったと母さまに教えてもらいました』

『な、なんでそれをヤマトが知ってるの?』


それの答えはとても簡単。


『実は母さまがDVDを持ってまして、子供のころに戦闘シーンを学ぶという一環で見せられました。当時の出来事を叩きこまれながら……』

『そ、それが今は役に立ったって言うことなんだね』

『それならよかったです。当時は無邪気過ぎてあのドラマに何の違和感も持ちませんでしたけど、今考えるとやばいって言うのが分かります。何より、当時母さま妊娠していたらしくて、よく「この時、母さんのおなかの中にお兄ちゃんがいたんだよ」って言われました』

『コメントしづらいよ!?』


ですよね!?

あのドラマを見たのが子供のころでよかったって今の僕は思うよ!


『因みに母さまだけでなく、他の女優のポロリもありますけど、ご主人様たちはしっかりした人たちなので、調べたりしようとしませんよね? ……ねっ!』



あ、圧をかけられてる……

圧認定の俺からしたらこのくらいまだまだ!

ここまで言うヤマト様は初めて見た……

……思い出した! 当時は少し社会問題なったドラマだ!



徐々にこの作品を思い出した人たちが現れてきた!


これ以上は少しヤバいかな。

だんだんあの当時のことが頭の中に浮かんできた!


『そ、それじゃあ次の問題に行きましょうか! 【鎌倉時代は何年に始まった?】これは簡単ですね!』

『う、うん! この問題は簡単だよね!』


レベッカさまも話題をそらしてくれて助かります!


『答えは1192年です。良い国作ろう鎌倉幕府!』

『あ、それ違うよ』

『……え?』


【1192年】と打ち込み次に進むと、なぜかバツがついてしまった。


『え、良い国作ろうじゃないんですか!?』

『最近だと1185と書いて良い箱作ろうになってるよ。教科書も1185の方に変わってるはずだけど……もしかしてこれもドラマ知識?』

『はい』


ドラマでは1192年に鎌倉幕府を開いて終わってたからなー。母さまは殺されたけど。


それにしても、年号が変わることってあるんだ。

歴史っていまだにわかり切ってないものなんだね。


『この問題はもう大丈夫ですね。次の問題に行きましょう。【北条氏は執権という役職について政治を行っていました。このことを何と呼ぶ?】』


……なにこれ?

こんなの『源平合戦 乙女の乱』には出て来てなかったよ!


北条ってあれだよね! 頼朝の百合カップルの!

え、あの人が政治してたの?


『……ヤマト、もしかしてだけど分からない?』

『はい。ここはドラマに出て来てません。とりあえず問題文から想像したものを書きますね』


【北条政治】と書くが、当然バツ。

答えは【執権政治】

そのままの答えだった。



惜しい!

どうしてそっちに行ってしまった!

エロに脳がやられたか!

ヤマト様はそんなことで間違えない! 普通に間違えただけ!



何人かかばってくれる人がいるけど、こんな簡単な間違いをしてしまうなら煩悩で間違えたって思われたほうがよかっ……いや、やっぱり普通に間違えたって思われたほうがよかった。


『じゃ、ジャンジャン行っちゃいましょう』

『ヤマト、応援してるね』


そこからは本当にひどいものだった。

特に自信があった戦国時代に関していってしまうと、赤丸は一つもなかった。


その中でも、レベッカさまとリスナー様方が嘆いてしまった問題と答えは【織田信長は本能寺で誰に殺された?】という問題に対して、【豊臣秀吉】と答えるとなぜかバツがつき【明智光秀】という、聞いたことのない人物名が上がってきた。


レベッカさまには『さすがにこれは……』と言われてしまい、リスナーには『裏切り者の明智と間違えるなんて秀吉がかわいそう』と言われてしまう。


知らなかったんだからしょうがないよね! ね!?


次に、【最初に天下統一した人物は誰?】という問題に対して、僕は【武田信玄】と書いてしまい間違えた。


答えは【豊臣秀吉】だったんだけど、レベッカさまとリスナーの皆様は『どうして織田信長じゃないの!?』って怒ってきた。


信長は明智何某に殺されちゃったんだから、天下とってるわけないじゃん。

流石の僕でもそのくらいは知ってるよ! って言ったら、なぜか両者にあきれられてしまった。


そして、時代は戦国時代の最後に差し掛かった。


『ヤマト、これまでの正解は『小野妹子』と『平安時代の内容』だけだよ。ここは時間かけてもいいから、しっかりと答えを覚えるように!』

『任せてください! ここから1問も間違えないように気を付けます!』

『間違えなくでも意味ないよ。もう10問以上間違えてるからね。今はしっかり学ぶこと! 分かった?』

『分かりました』


ここが終わればもう一つの得意分野が来るはず。

多分問題数的にもそこの方が長いはず。


まずは目の前の問題を乗り切ってから答えよう!


『【関ヶ原の戦いで勝利したのは誰?】……関ヶ原? 聞いたことあるような……ないような……』

『特別にヒントあげるね。関ヶ原の戦いがあったのは1600年だよ』

『なるほど。そのあとに江戸時代ってわけですね』

『正解!』


となるとあの人くらいしか思いつかないかな。


『答えは【徳川家康】です』


徳川家康と書き込むと、赤丸がついた。

江戸時代と知った時点でこの人しか思いつかないんだよね。


『よし! ここからは再び得意分野です!』

『得意分野ってことは……またエッチなドラマ?』

『今度は違います。今度は父さまと母さまが声優をした、徳川秘伝物語です。江戸時代の歴史が面白おかしくアニメとして描かれて得運ですよ』


これは母さまが唯一出演した長期アニメ。

それを母さまに長時間見させられたのは今でも覚えてる。


因みに、この作品は歴代徳川将軍が一斉に出てくるという意味が解らないアニメではあるけど、しっかりと勉強することができるアニメでもある。


もちろん主役は父さんで演じたのは徳川家康。

母さんは現代から転生してきた女子高生の声を担当していた。


『そのアニメは知ってる。歴史の勉強はできるけど、たまにごっちゃんになっちゃうアニメでしょ? 大丈夫なの?』

『問題ないです。【徳川家将軍をすべて答えよ】……最初からこれってヤバくないですか?』

『私でも答えられないと思う』



小学生でこの問題はないだろ。

小学生なら、初代、3代、5代、8代、15代が普通だろ。

ヤマトじゃ絶対に解けないって!

『徳川秘伝物語』も歴史学の教授が意味がないって言ってたから、期待できない。



リスナー様が何か言っているけど、今の僕には関係ない。

この程度の問題、朝飯前だよ。


『答えは【徳川とくがわ家康いえやす秀忠ひでただ家光いえみつ家綱いえつな綱吉つなよし家宣いえのぶ家継いえつぐ吉宗よしむね家重いえしげ家治いえはる家斉いえなり家慶いえよし家定いえさだ家茂いえもち慶喜よしのぶ】ですね。因みに16代目候補として【家達いえさと】という人がいました』


漢字が分からないから、とりあえずひらがなで書いて次に進む。


当然全問正解。

今答えた人物全員『徳川秘伝物語』に出て来てるんだから間違えるはずがない。


『……私全員はさすがに答えられないんだけど』



普通そう。

16代目が出てきた瞬間『は?』ってなって調べたけど間違ってなかった……

こんなにできるのにテストで全然点が取れなかったっておかしくない?

出来るとできないの差が半端ないって!



『あーテストではあんまり出ませんでしたので。それに中学の時は中間、期末と別れていたのもあって、わかる範囲が狭かったですからね』

『ヤマトのこと分かったつもりだったけど、全然わかり切れてなかった。ヤマトの得意分野教えてくれる?』

『もちろんです!』



江戸時代の問題が終わった後は、明治、大正、昭和と続いていった。


僕が得意なのは江戸時代で、その中でも徳川家が関わったものだけだったこともあり【生類憐みの令】や【大政奉還】などくらいしかわからなかった。


そのせいもあって、1週目の正解は100問中21問となっている。

つまり不合格。


因みにこの21問の中には徳川家将軍の15人が1点ずつ入ってるんだよね。

まぁ、何が言いたいかというと、徳川将軍が出ていなければ僕の点数はもっと低かったよ。


全問とき終わったころには1時間を過ぎており、すでに夜の9時になっていた。


『レベッカさま。本当にやるんですか?』

『耐久配信だからね。ヤマトが歴史を合格できるまでやるよ!』

『1日で終わりますかね?』

『問題が変わることはあるけど、問題文が変わることはないからあとは暗記するだけだよ!』

『分かりました。やってやりますよ』


こうして僕の2週目が始まった。


2週目の最初の問題は【縄文時代の時に作られた土器の名前をこたえよ】

1週目はどっかの国の女王を答えよというものだったから、本当に新しい問題が出てきた。


『よし、分からない問題はシンプルに答えていきます』

『うん。それがいいよ!』


~2週目~


100問中16問正解


『やっぱり徳川が出なかったのが痛かったです』

『でも、1週目に出てきた問題はちゃんと答えられたから大丈夫だよ。2問くらい間違えてたけど。それにこのうちの3問は新しい問題だから、次は高い点数とれるよ!』


~3週目~


100問中25問正解


『今回は1・2週目に出た問題が少なかったですね。25問のうち15問は徳川家の問題でしたし』

『前に出た問題はそれだけだよ! 残りの10問は全部新しいやつ。これってつまり、ヤマトが少しずつ歴史を覚えて来てるってこと! この調子なら今日中に行けるんじゃない? 解く時間も早くなってるし、まだ10時半だからね』


~4週目~


100問中39問正解


『すごいよ! 今回徳川家の問題出なかったのに今までで一番!』

『同じ問題がたくさん出たからですよ。それにしてもこのゲームって問題のバリエーション豊富ですね』

『だからあまり飽きないんだよね。あっ、1度で配信できる時間12時間だった! 新しい枠立て直すね。みんな、そっちの方に移動お願い!』


~5週目~


100問中45問正解


『惜しい! あと少しだったよ!』

『いや、徳川家の15点入れてこの点数なので抜いたら前の正解数より低いと思いますよ』

『そうかもしれないけど、点数は伸びて言ってるんだからここは喜ぼうよ!』

『……それもそうですね』


~6週目~


100問中85問正解


『……すっごい伸びたね! あと5問。ここで徳川家出てればもう少しだったんだけどね』

『さすがに6週もすれば覚えますね。特に今回の問題は全部出てきたことのある問題だっただけに早く解けました』


~7週目~


100問中56問正解


『一気にだいぶ落ちちゃったね。どうしたの?』

『すみません、途中うとうとしちゃってました』

『あー、もう12時過ぎちゃってるし仕方ないか。コーヒー飲む?』

『大丈夫です。徳川家間違えたショックで起きました』

『よし、それじゃあ一気に行っちゃおうか!』


~8週目~


100問中79問正解


『徳川家さえ来てれば!』

『いえ、間違えた問題の中には前に出ていた問題が10問以上あったので、あそこ間違えなければよかっただけです。次こそは正解して見せます』

『うん。その意気だよヤマト! リスナーさんたちもヤマトを応援してあげて!』



頑張れヤマト!

ここまで来たら最後まで付き合ってやる!

ヤマト様ならできます!

次こそできる!


『皆様ありがとうございます! 「お兄ちゃん、お姉ちゃんの期待にこたえられるように頑張るね!」』


~9週目~


100問中89問正解


『惜しい!』

『……小学生のころ名前書き忘れて初の30点台取れなかった時くらい悔しいです。でも大丈夫です。次で合格してゆっくり寝ます! ご主人様、最後まで付き合ってくれてありがとうございます』

『その意気だよヤマト。今は合格することだけ考えよう』


~10週目~


100問中99問正解


ついに、ついに合格した。


時間は既に1時を回っていて終電はとっくに終わっている。


『最初に【小野妹子】を【小野小町】って書き間違えた時は焦ったけど……これで合格! やっと終われるよ!』

『あの時は僕もあせりました。でも他の問題を正解できてよかったです』

『徳川家出てないのに凄いよヤマト!』

『レベッカさまが近くで支えてくれたおかげです。ありがとうございます』


レベッカさまが近くにいなかったら、僕の心は既に折れていたかもしれない。

レベッカさまがずーっと、応援してくれたおかげで今僕はこうして問題を解けている。


『さてと、私は最後の問題に取り掛かるから、ヤマトはもう寝ていいよ?』

『最後の問題って何ですか?』


僕の歴史が最後じゃなかったのかな。

一体何なんだろう。


『最後は選択問題だね。この問題の難易度は【大学共通テスト総合問題】しかなかったからね。さすがに合格点とるには数時間使っちゃいそうだったから最後にすることにしたんだ』


このゲームにはそういうのを想定した問題もあるんだ。


『ヤマトはまだ子供なんだし夜更かしすると体に悪いよ』

『でもレベッカさまは夜更かしするんですよね』

『私はいつもしてるから大丈夫!』



確かにレベッカの配信はいつも夜中。

たまに日をまたいでからお昼まで配信することがある。

昼夜逆転というよりも、レベッカの住んでいたアメリカではこの時間帯お昼だから普通なんだよね。

レベッカなら問題ないでしょ



リスナー様たちもレベッカさんは大丈夫って言ってるけど、そもそもこの時間になっても配信が終わってないのって僕が時間かけちゃったせいだよね。


それにレベッカさまは恐らく朝の7時から起きているはず。

それって、昼夜逆転をしながら配信していることだよね。


ここは僕の運にかけてみようかな。


『レベッカさま。100問正解すれば良いんですよね?』

『うん。そうだけど……』

『どんな形でも、100問正解すれば良いんですよね?』

『まぁ、そうなるよね。……もしかしてやりたいの?』

『はい。今なら何となくできそうな気がするので』

『言っておくけど、難しいからね! 国語や数学もでる。それでもやる?』

『任せてください』

『……うん。じゃあ1回だけ解いてみようか。その代わり、とき終わったらもう寝てね』

『……分かりました』


レベッカさまにはちゃんと許可もらえた。

後は僕の直感と運を信じるのみ。



止めとけ!

小学生レベルとは次元が違うぞ!

ヤマト様、もう寝てください!

お肌に悪いよ!



コメント欄ではみんな僕を止めてくるけど、言ってしまった手前すぐに投げ出すつもりはないよ。


それに、なぜかは分からないけど、いけそうな気だけはするんだよね。

だからしっかりと僕を見ててね。


『それじゃあ行くよ!』

『はい』


問題がスタートして、最初に出てきたのは意味が解らない文字が並んだ問題。

意味は解らないけど、僕の直感が【3】と答えているから【3】を押す。


答えると次に進み新しい問題が出てきた。

答えた後の答え合わせはないみたい。


この問題もわからないから、適当に【1】と入れておく。


このテストはそれの繰り返し。

小学生の問題でも苦戦する僕が、高校生の問題なんて簡単に理解できるわけがない。


結局100問目を解き終えるまでに僕が分かった問題は1問もなかった。

それでもなんとなく行けているような気だけはする。


先ほどまでの一問一答とは違い、このテストはかかった時間が出た後に正解数が出るみたい。


『僕がこのテストを解くのにかかった時間は【9分55秒】ですね。……これって早いんですかね?』

『だいぶ早いと思うよ。普通なら問題文見て答えるから。少なくとも1時間はかかるんじゃないかな?』

『ですよね』


一応早いって言うのは知ってたけど、もしかしたらこれが普通という可能性もあったと思う。

けどさすがにそれはなかったか。



普通に早すぎる。

あれだけ適当に解いていけばこの時間になるだろ。

1時間切った!

適当に解いても当たらなきゃ意味ないよ……。

ああ、嫌な思い出が~!?



『ヤマト、一応聞いておくけど自身はどう?』

『手応えはあります。あとは運ですね』


時間の後はついに正解数発表。


テストの結果は100問中100問正解。


つまり満点である。



え?

はぁ?

いやいやいや!? おかしいだろ!

え、適当に解いてたんじゃないの?

時間と問題の難しさとテストの結果があってない……

壊れてないよね?



『え、普通にすごいよ』

『僕も自信はあったけど、こうしてみると驚きますね』

『え、この問題知ってたの?』

『いえ、初めてしました。因みに、答えは全部適当に解きました』

『いやいやいや、いくらなんでもおかしいデスよ!? 普通はこうなりまセン!』

『ですよね。でも学校のテストでも選択問題間違えたことないんですよね』


中学時代は選択し問題がほとんどなくてあまりいい点数が取れなかったけど、小学生の時は選択し問題が多かった問題は常に高得点をキープしていた。


もちろん問題の意味や内容はほとんど理解してない。


『それはヤマトがおかしいデス。……でも、これで耐久終了だね!』

『はい。朝になる前に終わらせることができてよかったです。因みに配信スタートしてから何分かかってるんですかね?』



俺たちは朝まで耐久する予定だった!

今が1時半だから約14時間30分だね!

長かった……

流石に眠い……



『あ、最初から見てくれてる人もいるんだよね! とりあえず、スパチャとかはまたの機会に読むから、今日は終わろうか!』

『ですね。あ、もし僕当てのスパチャがあったら送ってくれますか? その方たちの分は僕がお礼しますので』

『オーケー。今日は私たちの耐久配信に来てくれてありがとねー!』

『ご主人様。配信が終わった後はしっかり歯磨きをして寝てくださいね』

『あ、あと明日はガーデンランドの企画配信があるからぜひ見てね! それじゃあみんな、グッバー!』

『本日は僕たちと楽しい時間を過ごしていただきありがとうございます。良い夢を見てくださいね。お休みなさいませ、ご主人様』



グッバー!

グッバー!!

おやすみ~

すやすや……。

ヤマト様の夢を見ますように!


***

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