第25話 運命の11分
17時31分
人民解放軍の弾道ミサイル発射を受け、日本政府は直ちにJアラートを発令、全国に特別避難命令を出した。
全国各地の
17時32分
国防宇宙軍つくば基地では、人工衛星「あまてらす」各機と開戦前に試験のために打ち上げられていた試作衛星「P-Sat」の火器システムに火が入れられた。
17時33分
国防省・
ブーストフェイズで138基の内、8基が空中爆発したが、なお130基が日本各地へ向かっていた。
17時35分
弾道ミサイルの一部が成層圏に到達、ミッドフェイズに移行
その時を見計らい、つくば基地から遠隔操作された「あまてらす」搭載の「対スペースデブリ迎撃用レーザー」と「P-Sat」に搭載された「試製対衛星誘導弾」「試製レールガン」が火を噴いた。
その後、バッテリー切れや弾切れになるまでに41基の弾道ミサイルの迎撃に成功した。
更にイージスアショアやイージス艦のスタンダードミサイルに加え、岐阜と北海道で試験中だった試作長SAMにより迎撃が行われ、更に53基の迎撃に成功した。
その後弾道ミサイルはターミナルフェイズに移行、再突入を開始
17時37分
再突入時にそれまでの迎撃によって傷ついていた弾頭12基が空中爆発した。
つくば基地の解析部隊により、飛行コースからの想定弾着地点が割り出され、東京・仙台・新潟・札幌の各都市と百里・松島・千歳・大湊の国防軍基地に着弾する可能性が非常に高いと判明した。
17時38分
既にイージスアショアやイージス艦隊は迎撃のためにミサイルを使い切っており再装填中だったため、ペトリPAC3と03式中SAMが防空の頼みの綱であった。
17時39分
まずPAC3よりも射程に優れる中SAM隊が迎撃を開始、13基を撃墜
17時40分
ペトリPAC3が迎撃を開始、10基を撃墜したが、1基が迎撃をすり抜け、東京に向かった
17時41分
苦肉の策として、立川・練馬・羽田・お台場に展開していた11式短SAMが迎撃を行うも失敗
この時点で東京に展開していた国防軍全部隊に退避命令が出された。
同時刻
首都上空に展開していたF-15J改の内の一機が退避命令を無視、弾道ミサイルに向け進路をとった。
17時42分
弾道ミサイルにF-15J改が体当たりを行いこれを撃墜。
日本に向け発射された弾道ミサイル130基全ての撃墜に成功した。
なお、弾道ミサイルに体当たりを仕掛けたF-15J改のパイロット「風間 真一大尉」は直前で脱出、負傷はしたものの無事であった。
18時00分
日本政府は全ての弾道ミサイルの迎撃に成功したと発表、同時に人民中国政府に対し早急な停戦交渉に入るよう促した。
19時00分
一時は占領した尖閣・先島両諸島を奪還され、虎の子の機動艦隊は壊滅。
奥の手の弾道ミサイルによる飽和攻撃も失敗に終わり、打つ手が無くなった人民中国政府は日本政府の勧告を受け入れ停戦交渉に入ると発表した。
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