第22話 東シナ海海戦

12時13分

人民解放軍の記録では、空母「青島チンタオ」の艦長「遠 近豊イェン ジィンホウ」大佐が、艦隊司令官であり「東光トウコウ作戦」司令官の「東 波楼トン ポゥロウ」中将に対し、「与那国よなぐに島の友軍部隊支援のための艦隊反転」を具申したが却下されたとの記録が残っている。


12時20分

人民解放軍空母「青島」のJ-20B、J-15Bが発艦位置に着く。


12時28分

日中両国艦隊の距離がおよそ350kmまで近づく。


12時30分

しくも日中両艦隊の艦載機の出撃は同時であった。


同時刻

海兵強襲偵察隊マリーン・イェーガーが「アヤミハビル館」、「満田原まんたばる森林公園」、「日本放送協会与那国中継局」に進出し偵察を行った。


12時53分

国防陸軍与那国駐屯地で国防軍海兵隊の「91式軽戦車」と「10式戦車」が人民解放軍の「99式戦車」や「03式空挺戦車」「08式装甲車」などと激しい戦闘を行った。


12時58分

「いずも」から「ウィングダイバー」を乗せたMV-22Jが出撃


13時03分

日中の艦載機が激しい空中戦に突入する。


13時19分

別働隊のF/A-18Jが中国艦隊から80kmの地点でASM-3を発射


13時20分

国防軍艦載機のミサイル発射に気づいた中国艦隊が迎撃を行うも日頃の訓練不足が祟った。


対艦ミサイルと艦載機が近い距離にいたことや、迎撃ミサイルが万が一にも空戦中の味方機に向かうことを恐れ、効果的な反撃を行うことができなかったのである。


13時22分

駆逐艦「長春チョウシュン」「武漢ブカン

フリゲート艦「徐州ジョシュウ」「三亜サンア」「懐下カイカ」撃沈


中華版イージス「蘭州ランシュウ

駆逐艦「昆明コンメイ

フリゲート艦「綿陽メンヨウ」「馬鞍山マーアンシャン」「舟山シュウザン」戦闘能力喪失。


13時28分

同様のことを考えていた中国艦隊もJ-20Bの一部を別働隊として超低空で日本艦隊に接近させ至近距離で対艦ミサイルを発射。

日本艦隊は迎撃を行い、その大半を撃墜した。


しかし迎撃をすり抜けたミサイルが駆逐艦「まきなみ」「あやなみ」フリゲート艦「ゆうぎり」に直撃、3隻とも撃沈された。


更には一部の中国機が果敢にも超低空で艦隊に接近、格闘戦用の短AAM短距離空対空ミサイルと機銃で攻撃を敢行し、フリゲート艦「きさらぎ」「はづき」、補給艦「とわだ」が損傷。


イージス艦「あしたか」に「栗 洋完バンリ ヤンウァン」海軍中尉のJ-20Bが突入。

「あしたか」艦橋が破壊され、艦橋要員はほぼ戦死した。


CIC戦闘指揮所は辛うじて無事だったものの艦橋が破壊されたことや、レーダーなどが使用できなくなったことから「あしたか」は行動不能に陥った。


13時35分

空母「りゅうほう」から出撃したF/A-18Jが「ウィングダイバー」の支援のため魚釣島と南北両小島の人民解放軍部隊を空爆


13時40分

「ウィングダイバー」が魚釣島上空にて待機

また、第五艦隊が実弾と煙幕弾を織り交ぜ艦砲射撃を行った。


13時48分

壮絶な空中戦を生き残った日本機が混乱状態の中国艦隊に襲いかかり空母「青島」を大破させ、辛うじて浮かんでいた駆逐艦「蘭州」と猛烈に反撃を行う「銀川ギンセン」を撃沈した。


13時50分

「ウィングダイバー」が魚釣島と南北両小島へ降下を開始


13時52分

「ウィングダイバー」が降下に成功、人民解放軍尖閣諸島占領部隊と交戦状態に入る。


13時57分

「東光作戦」司令官「東 波楼」中将が残存艦に戦闘停止命令及び生存者救出を命令


14時00分

中国艦隊が日本艦隊に対し降伏、「東シナ海海戦」が日本側の勝利で幕を閉じた。

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