第15話

 小太りが帰ってからもおばあちゃんは機嫌がよかった。立ち上がることも難しいが、ベッドに縛られていた病院とは表情が全然違う。すごく楽しそうだった。俺は色々思案していた。無理やり連れて帰ってきたのは良いが、これからどうすればよいのだろう。おばあちゃんはトイレはおろか、着替えやふろに入るのも難しい。

 食事はどうする?

 それ以前に何を食べさせればよい?

 頭の中は疑問符でいっぱいなった。俺は絶望を感じてベッドに突っ伏し泣いた。するとおばあちゃんは優しく俺の頭を撫でてくれた。俺はそのまま眠ってしまったらしい。

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