クマの詫び言
Bamse_TKE
第1話
ふと目が醒めると人間は誰もいない。居間のベッドに古ぼけたクマのぬいぐるみが主人の代わりに鎮座ましましていた。
「またか……」
誰にともなく悪態をつきながら、俺は身支度を整えた。おばあちゃんを探しに行くために。見ると玄関に近所のおっさんがいる。近所のおっさんに寄り添うように俺のおばあちゃんが立っていた。最近増えたなこのパターン。俺はおばあちゃんを睨みつけ、そしておっさんのことも睨みつけた。おばあちゃんの手を無理やり引っ張り、家に連れ込んだ。おっさんは何も言わずいなくなった。ドアを閉めておばあちゃんをベッドに座らせ、クマのぬいぐるみを抱かせた俺はおばあちゃんを怒鳴りつけ始めた。
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