この話の主人公は、噛み噛みトビネズミさん。ナージファの娘アイシャが砂竜のおしゃぶり代わりに作ったぬいぐるみである(もうその事実だけで可愛らしい)。人間ではない、さらには生き物ですらないものを視点に用いているにも拘わらず、軽快な一人称からは生き生きとした人格とまるで純粋な幼子のような澄んだ心を感じる。こういう話は、本編を読破した身として非常に嬉しい。トビネズミさんのことが気になる未読の方は、ぜひとも本編をお読みいただければと思う。
とても温かく、幻想的な世界を吟われる平本りこ様の『ナージファ』スピンオフです。本作は『愛くるしさ』に特化しております。私の語彙力では、この可愛さを表現する言葉が見つかりません。是非とも皆様、読んで頂いて温かくなって下さい。
「砂竜使いナージファの養女」のスピンオフのショート。 とにかく面白い。 噛み噛みトビネズミさんが、こう思っていたのか、と、読んでてニコニコ笑顔が止まりません。 そして、「愛」にしみじみとしてしまうのです……。「砂竜使いナージファ」を読了した読者には、最高の贈り物です。 是非読みましょう。 作者さまには感謝、感謝です!