短編小説

@that-52912

第1話部屋

僕の部屋は、便利である。ありとあらゆる事が出来るし、ありとあらゆる現象が起きる。

先日は、窓を見つめていたら、窓が割れた。バン!と心地よい響き。割れた窓から、鳥が入ってきて、なんの断りもなしに破裂した。こちらは、骨が砕ける音だ。血と肉が部屋に残る。それは、太陽を浴びていて、奇妙な敗北感を感じた。すると今度は日本兵が立っていた。痩せこけた顔立ち。すぐ消えたさ。


ぼくは、一連の出来事をジャズを聴きながら見ていた。カップスターも、食べてたっけ。

コルトレーンのサックスは、のたうち回る。ヘビのようだ。真っ黒なヘビの舞踊。


カップスターは、味噌味に限るが、どうしてかというと、殺意が増すからである。ぼくのぼく自身への殺意へ。何かのレッスンのつもりで、ぼくは、それを実行する。味噌味を頭からぶっかける。すると溶けてゆく。何が?ぼく自身がさ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

短編小説 @that-52912

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る