第16話 レベルアップが遠い
朝来たー。
夜のお外が城壁内でも危険だと分かったから、改めてお日様のありがたみを感じちゃったよ。
お日様、ありがとー。
今日も城門罠はにぎわってた。
でも、レベル9までは二百五十六匹要るからレベルアップしなかったよ。
困ったなぁ…。
夜の恐ろしさに気づいちゃったから、なるべく早く人類圏に逃げたいんだけど、地理が分からん。
この砦出て人類圏目指してる途中で夜になったら、生きていける気がしない。
浮遊魔法でかっ飛んで行ければ何とかなるかもしんないけど、スピード出せば出すほど魔力食うし、魔力枯渇なんかしたら一巻の終わりだ。
だからレベル上げたいんだけど、魔獣のネズ魔換算必要討伐数が、二のべき乗で増えてくんだもんなぁ…。
今レベル8の半分手前くらいだと思うけど、おそらくレベル9に上がるのにあと二日かかりそう。
レベル10なんて、9から上がるのにネズ魔五百十二匹、1からの総討伐数なんて千匹超えてるよ!
試しにレベル20までの総討伐数計算してみたら、なんと百万匹超え!!
あほか!
なんなんだよこのシステム。
ふざけんな!!
いかん、どうも心が荒んでしまう。
昨日の続きの舗装作業でもして、気を紛らわせよう。
舗装終わったな…。
昨日途中までできてたから、結構早く終わった。
どうしよう…。
そうだ!飛べるんだから高度上げれば町とか見えるかも。
やってみよう!
北方向、森、森、森、森、そしてはるか遠くに山脈。町らしきものは見えず。
西方向、森、森、森、そして山脈。町らしきものは見えず。
南方向、森、森、森、森、森、かすむまで森。町らしきものは見えず。
東方向、森、森、森、ん? 平原か? でも町らしきものは見えず。
ダメかぁ…。
城門が東向きで道(といっても田舎のダート道みたい)も東向きだったから期待したんだけど、遠くに平原っぽいものしか見えなかった。
うーん、これは飛行訓練がてら東に飛んで、徐々に距離を伸ばしていくべきか?
でも、魔力不安だな。
よし、レベル9になったら飛行訓練しよう。
それまでは魔素感知、着弾誘導、複数同時発動を主体に練習しよう。
討伐、舗装、飛翔で結構魔力使ったので、カラ魔におびえながら瞑想。
今日は襲われなかった!
夕方じゃないとカラ魔来ないのかな?
お昼はカチカチ棒と瓶詰野菜食べながら、ちょっと工作。
遠出するなら食糧や装備必要だから、お出かけバッグ用意したの。
男性用の革製メッセンジャーバッグ見つけたから、自分用に加工した。
結構大きめでランドセルくらい容量あったし、ポケットも前面に二つ、両側面にも一つずつ付いてた。
ただ私にはショルダーストラップが長すぎたから、短くして腰ベルトも付けた。
飛んでる時にぶらぶらするの、危ないからね。
着替えやシーツ(毛布は入らん)、タオル、食料、食器、ナイフ、ロープとか詰め込んでたら、すぐいっぱいになっちゃった。
でも、これより大きなバッグって、私が入れそうな大きなリュックしかなかったから仕方ないな。
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