キャトられて異世界

やっつけ茶っ太郎

第1話 ぷろろーぐ

「ぐがぁ…、えぐ、ごふ…」

「ぐぎっ……」

「かはっ………」


おろろろろろ~


「うげ…、はあ、はあ…」

………

……


お食事中の方、ごめんなさい。

テレビなら一部モザイク表示な私です。


あ…ありのまま、今、起こったことを話すぜ。

私、更科ひなた。二十うん歳の地方都市郊外に住む技術系(研究開発)会社員です。いや、もう『でした』だろうな。

残業終わっての帰宅途中、駅からアパートに向かって夜道歩いてたら、次の瞬間には突然冒頭の状態で、見知らぬ場所の土の上で悶絶してたの。

意味わかんないよね? 私もだよ。


でもね、聞いてくれる?

今頭の中には、この状況が説明出来ちゃう記憶があるの。

どうやら私、何者かにキャトられちゃったらしい。

しかもこの世界に対応するために人体改造までされてる…みたい。この記憶が正しければね。

今の私、手足なんかどう見ても幼児だし。記憶には五歳ってなってる。


そして異世界の惑星にポイされた。

記憶を要約すると、私キャトられる→異世界惑星基準の身体に作り替えられる→異世界惑星に放り出される→基本的な知識を脳に書き込まれる→悶絶げろげろ頭痛→やっと頭痛治まる←今ここ。


ひどい…。誘拐、人体改造、異世界島流し、拷問レベルの頭痛。

人権なにそれおいしいの状態だ。


ちょっとものづくりが趣味なだけの、普通のアラサ…ゲフンゲフン、一般人キャトって何がしたいの?


私、帰れないのかなぁ…。

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