【KAC2023】本屋の思い出

常木らくだ

本屋の思い出

あれはそう、忘れもしない2009年7月24日。


当時シンガポールで働いていた私は、生まれて初めて書いた小説を電撃大賞へ投稿したのですが、ふと気になって通過発表のページを確認しました。仕事中に見るなよって話ですが、電話の保留が長かったのでつい。


ちなみに電撃の1次発表は基本的に7月10日なんですけどね……。

当時は初心者だったのでそういう情報を何も知らなかったんですよ……。


まあ成績の話をすれば、あれから14年たった今も初心者みたいなものですけどね?


それはともかく、公式ホームページを見たら、私のペンネームがリストアップされているじゃないですか!!!


でまあ、嬉しくて電撃1次通過に関する情報を調べまくったら、電撃文庫の7月新刊に通過者リストが挟み込まれているという情報をキャッチしました。


しかしここはシンガポール。

日本から遠く離れた異国の地。


いや、待てよ?

オーチャード(シンガポール中心部の繁華街)には高島屋があって、その中には確か紀伊国屋書店が入っていると聞いたことがある。


これはワンチャンあるかもと思って、仕事終了と同時に現場へ向かったら、マジで電撃文庫の7月新刊が売っていて通過者リストもゲットできました。


海外でも挟み込みチラシってちゃんと封入されてるんですね……(汗)


唯一残念なのは本の価格が日本の定価の2倍ほどすることですが、見つけた瞬間は心臓がバクバク鳴って手から大量に汗が出て、そこが本屋だということを忘れて叫びたい気分になりました。


あれから小説投稿と付き合う中で、楽しい経験も悲しい経験もたくさんしましたが、遠い海外の紀伊国屋で初めて手に入れたその通過リストこそ私の一番の宝物かもしれません。


それ以降全然通過しなくなった(何故だ)のは悲しいところですが、いずれは通過リストだけでなく、私の小説が海外の書店に並ぶ日を夢見て書き続けたいと思います。

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【KAC2023】本屋の思い出 常木らくだ @rakuda_tsuneki

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