レイナルト・ミリヤム

シャドウ / 17歳 / 性別非公開(女) / 171cm

趣味:狩り

好き:武具の閲覧・収集

嫌い:ツァイデス及び第二の神信仰者

パーティの中で一番:字が上手い


物静かなシャドウの青年(性別不明)。

個性豊かなパーティの中でエンレイと並ぶ常識枠…なのだが、プレイヤーのビルドがぶっ飛んでしまっているため、一見すると矛盾した行動が多くなる。暗殺者という経歴でスカウト持ちの金属鎧装備、秘伝クウェランのため前衛弓兵、等々

要は描写を書くのが非常に困難。性別不明も相まって言葉にしにくいキャラNo,1。中身は常識人のはずなのに…。でも経歴しっかり書かれているので動かしやすさもある。


技能

シューター / スカウト / アルケミスト / エンハンサー / マギテック

ブラックスミス 1 / 狩人 4 / ミートパッカー 3 / 踊り子 1


流派"クウェラン闇弓術"を駆使し、前衛で弓を放つクリティカルビルド。1ターン目に斧を投げ、2ターン目に敵を討つ。C値6始まりの化け物火力に金属鎧+バークメイルでカッチカチ。シャドウのため魔法にもめっぽう強い。ブレス以外には無敵。

もうこいつ一人で良いんじゃないかな。


<1. 帰郷>

目的:「エルヤビビ」に辿り着く。

あなたはこの地域にあるエルヤビビの町の出身だ。今回の事件を気にして帰郷することにした。

特別ルール:同じ地方の出身の為、「情報収集」ダイスで+2のボーナス修正。



◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆


「危ない!」

ボーアがこちらに気づいて前かがみになったのを見たフェイが叫ぶ。突然の大声に森はざわめき、鳥たちが羽ばたいていく。どうやら知らぬ間に風上になっていたらしい。「離れよう!僕、痛いのは嫌だよ!」...これ以上集中を乱さないでほしい。意識からフェイを追い出し、三つの目で狙いを定める。距離にして25mほど、まだ少し遠い。


火山の麓にあるエルヤビビの守り人の一家に生まれたミリヤムは、幼少期から弓の技術を叩き込まれてきた。

クウェラン闇弓術改式。闇に紛れ、敵に近づき必殺の一撃を狙う流派だ。

普段は狩りをして街の食料を確保してすごしている。

有事にはシューターにも関わらず前線で戦う父母に追いつくべく、ミリヤムも懸命に修行に励んだ。

今はまだ、父母のようには避けられないけれど。鎧で耐えて、辛くなってきたらフェイに回復してもらえば良い。


気づいたらまたフェイに意識が逸れていた。ええい、逃げたいなら一人で逃げればいい!その口を塞ぎながらな。

ただ、ボーアは既にこちらに向かって突進を始めている。格下で慣れた相手とは言え、油断は命取りになる。

息を吐き、改めて狙いを定める。15m、14、13......「そこだ!」

放たれた矢は、前かがみで突進してくるボーアの眉間を突き穿ち、一撃でその命を奪う。

突進の勢いはおさまらない。また何かフェイが叫んでいる。ええい、うるさい。そっち見ちまったじゃないか。

回避しそこねたものの、さして痛みはなかった。「馬鹿野郎。」


その後、いつものようにフェイに回復してもらい、荷車にボーアを乗せて街へ戻った。

その日はミリヤムの誕生日で、別れ際にお守り代わりのダガーをフェイからもらった。

刀身が黒くて、夜に使うのにぴったりなんだとか。

「前線で矢が尽きたら、大変だろ?」「あんたに私が心配されるとはね...。一撃で仕留めれば、関係ないさ。」

そんなやり取りをしながら、照れくさくもありがたく受け取った。

「もうすぐフェイも誕生日だったな、期待するなよ。」「生肉事件の話をすればいいのかい。」

しかし、その日は来なかった。



15になり、一人前とみなされたミリヤムは、エルヤビビで密かに信仰されている第二の剣について調査に加わった。

街から少し離れた洞窟を二人一組で探索する。初調査で勘が冴えていたのか、程なくして岩陰に階段を見つける。

レンジャーの母に入り口を任せ、ミリヤムは中へ単身で降りていく。大丈夫、偵察も十分に訓練を積んでいる。

隠し階段の先、灯りはほとんどない。いくつかの扉の脇をすぎ、一回り大きく仰々しい扉が半開きになっているのを見つける。

中には誰もいない。そこは薄暗い奇妙な香が漂う地下神殿だった。

翼をもつ美女の神像、無数の書物、空になった杯、捻れた輪の形をした聖印。

まだ冬には早いが、寒気を感じる。なにか、とても良くない場所だ。長居も良くない。

ここが拠点であることは間違いない、一度仲間と合流しよう。


少し気が動転していたのだろうか、外の音を確認しないまま、扉を出てしまった。

油断大敵、物音に気づいてやってきたのだろうか。目前に、先程見たものと同じ聖印をもち、ローブを纏った人影が現れた。

刹那、腰元のダガーを抜き、喉を断つ。神官であればそれで無力化できる。

相手も咄嗟に避けようとしたものの、間に合わなかったようだ。確かな手応えとともにフードが捲れ、驚愕の表情が露となる。

ついでミリヤムも驚愕する。

「フェイ....どうして......!」


それから先のことは断片的にしか覚えていない。

気がつくと、外にいたこと。仲間たちが全て終わらせたと言っていたこと。闇夜を炎で煌々と照らす洞窟から上る紅い煙。

そして、喉を斬っただけでは到底あり得ない量の血と脂がこびりついたナイフを握りしめていたこと。


故郷にいるのは辛い、思い出が多すぎる。だから、旅に出よう。

世界では何が起きているのか、何故あの心優しいフェイがあんな場所に?

蛮族とは?魔神とは?知らないことが多すぎる。

理解しなければならない。そして、少しでもこの世界から悲しみを減らさなければならない。

知識をつけ、腕を磨き、悪を討つ。

その誓いを忘れないため、今日も"僕"は赤く錆びたダガーと共に冒険を続ける。

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