(仮)デモンズラインリプレイ

@oceanfe0

登場人物紹介・前日譚

シャローム

ナイトメア(人間) / 44歳 / 男 / 176cm

趣味:旅行

好き:冒険者、殴り合い、育ての親

嫌い:浮ついた思想、魔神

パーティの中で一番:釣りが上手い


経歴1:純潔である

経歴2:歌を褒められたことがない

経歴3:命を救われたことがある

冒険の目的:最高の冒険者になるため


仲間達や一般人等の普段会話は粗暴、育ての親にだけ敬語、ヴィルマにだけはとっっても穏やかな口調。

考えるより行動する・立ち止まるより前に出る・障害物は壊して通る

魔神ハーフのせいかただの特異なのか右目で魔力が視認できる。色を帯びて漂う霧のようなイメージ。(RP専用設定)

カクヨム作成者のキャラクター。異常に長い経歴もそのせい。


技能

バトルダンサー / ウォーリーダー / レンジャー / エンハンサー

作家 1 / 旅先案内人 3 / 漁師 1 / 薬剤師 1 / 肉体労働者 4


鼓砲による全体強化に加え"リシバル集団運槍術"秘伝≪崩衝鰐尾撃≫により相手の回避を下げる1番槍ビルド。…なのだが、群れ戦においてデバフ無効の敵が多くボスはそもそも回避が高いため秘伝があまり機能していない。でもGMから「絶対槍持った方が良い」と言われたので素直に持ちました。


<4.人探し>

目的:ヴィルマ・リオッサの保護。共にクルツホルムからキングスフォール行きの魔動列車に乗り込む。

ヴィルマ・リオッサ(人間/女/15歳)を探している。君とヴィルマとの関係は好きに設定してよい。

特別ルール:すべての都市でヴィルマについて「情報収集」が出来る。


※2023.7月追記

いやなんだよアビスボーンて!! 公式!!

まぁシャロームはあくまで「人間のナイトメア」なんで、他の普遍的なナイトメアと同じような生まれ方をしたという事で。ただし魔力は魔神由来…とか。

てかこれ幼少期にアビスボーン殺しまくってるよな・・・



◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆


長すぎる経歴

[>]幼少期

幼少期、魔神が支配する都市にて奴隷として他の人間と共に捕らわれていた。

双子の生まれだったが、生まれてすぐに片割れを連れて親が脱走を図ったらしく、2人とも殺されたと魔神から聞かされてる。

その状態で何故自身が生かされているのか分からなかったが、他の人間奴隷とは違い教育や生活環境において特別扱いを受けており、本人は自らの出生を「魔神に囚われた男」もしくは「襲われた女」から生まれた人と魔神の子なのだろうと推測している。その理由として、戦闘訓練と称しいたずらに奴隷を殺し合わせた"余興"にはナイトメアよりも数段邪悪な気配の -恐らくは穢れが多く受け継がれた魔神と人間の子の- 奴隷が数人混じっており、自身を含め実験体としてモルモットの如く扱われていると理解していた。

余興で生き残るために沢山の命を殺しているが、それが人であったのかも定かではなく、幼少期というのもあり記憶にはあまり残っていない。ヒトと殴り合うその瞬間に"生を感じていた"事を僅かに覚えているようで、以来成長しても「物理で殴る」が彼の口癖となった。


[>]少年期

奴隷生活が10年ほど続き、当然と思っていた自分の境遇に変化が起きる。冒険者の集団が解放戦争を仕掛け、シャロームのいる都市に対して総攻撃を行った。魔神の巣窟を攻めるには小数であったが、騎兵を活かした電撃戦による都市の制圧は実験や余興で油断していた魔神達に非常に有効であり、戦力差を覆して都市解放を成し遂げたのであった。

だが、最後の抵抗とばかりに魔神達は完全支配した奴隷達を戦争に出撃させ、同士討ちを演出する。実験成果がヒト族の手に渡るのを阻止するためでもあっただろう、操った奴隷達を肉壁にして魔神達は奈落に逃れ、冒険者達はこれ以上の追撃を諦め生存者の救出に力を注ぐのであった。

穢れの薄かったシャロームは他の実験体とは違い魔神の支配から逃れており、人間奴隷と共に救出されることとなった。奴隷としての労働力に欠ける幼子が存在すること自体が冒険者達に驚かれ、ナイトメアであることも重なり処分を検討されたが、のちに育ての親となる冒険者に庇われ、九死に一生を得る。

「大丈夫。私の花は万物を落ち着かせる香だから。」引き取った彼女はコニーと名乗り、彼に衣食の提供と引き換えに従者のお願いを申し出た。奴隷として生きた彼には従者など普通の事と思っていたが、コニーは子どもが出来たと喜び、メリアとナイトメアの奇妙な親子関係が出来上がったのであった。

コニーは名前のなかった彼に「シャローム」と名付ける。魔神との混血の可能性を彼から聞いたコニーが、「じゃあ思い切って魔物の王になっちゃおう」と伝承にある魔島の名前を付けたのだ。

当初は名前というものにも王にも戸惑ったが、反対するという事を知らなかった彼は素直にうなずく。その名が奇跡を生んでいるとも知らずに。


コニーとの生活は平穏…とはいかないまでも、充実した毎日となった。

コニーは見知らぬ土地や歴史的な建造物を見るのが大好きだった。流れのウィザードである彼女は大陸を渡る冒険者として当てのない旅をしており、シャロームは従者として共に依頼をこなす日々を送る。妖精達の住む大森林、剣の迷宮から発展した冒険者の街、都市間を結ぶ鉄道網…各地で会った人々との触れ合いは、奴隷人生での常識を根本から覆し、"冒険者"という職業の「世界への貢献度」を知るには充分であった。

いつしか彼は「コニーのような最高の冒険者になる」という夢を持つようになる。永遠ともいえる寿命を持つ彼には些か子どものような話だが、コニーも「私みたい?は恥ずかしいけど、人助けはいいぞぉ」と応援しており、またナイトメアの冒険者適正についても詳細に話されたため、より冒険者として高みを目指すようになった。

シャロームには魔法の素質もあるようだがコニーは全く指導しようとしなかった。それどころか「魔法の使える機会があっても、絶対使っちゃ駄目だよ」と釘を刺しており、魔神の魔力が暴走する可能性を考慮していたと伺える。

また、すぐに拳で事を済まそうとすることや、奴隷としての性なのか自己犠牲を前提とする行動が目立ったため戦闘経験を積ませる事もなく、最低限の強さだけを身につけさせて過ごしていた。拳で殴るよりは、と別大陸の槍術を指導され、単騎前衛+後衛の2人パーティという事もあり(性格とは真反対の)突出せず守る事に秀でた戦闘スタイルとなっていった。


[>]青年期

冒険者として15年の時が過ぎ、シャロームは25歳になる。「ナイトメアは15歳で成人、私と出会って15年、"シャローム"も成人だね!」

コニーも世界中を回り見聞欲が落ち着いたのか、"大人になった"シャロームに人付き合いをさせたかったのか、丁度受けたゴケルブルグ大公国からの依頼で都市防衛の任についたため、住居を構え日常を送るようになる。

長命種のメリアとナイトメア、一見すると夫婦のような異種の2人は当初周囲からも不審がられたが、防衛任務において超火力のウィザードと着実に依頼をこなす青年の活躍を耳にすると次第に打ち解け始め、ついに「一般的な日常」を送ることになる。

コニー以外では人生初となる長期の付き合いにシャロームは戸惑うことも多かったが、生来の生真面目さがようやく顔を見せ、近所付き合いは上手く立ち回っていたようだ。


それから20年近く、コニーの突発的な発作による1~2年ほどの旅行は都度あるものの基本的にはゴケルブルグを拠点とし、安定した生活を送る。

ここでもやはりコニーはシャロームを前線に立たせることなく、監視任務や関所の門番、薬草採取など戦闘外の仕事を多くさせていた。

「冒険者になるにはね、沢山の目線を持つことが大事なの。皮肉なことに戦闘経験はいつでも養える世の中だから、今できる楽しい事をやりましょ。」

市街の住人達と接点を増やすことでナイトメアへの迫害を阻止する目的もあったのだろう、おかげでシャロームは、いち冒険者として多くの人から感謝され、容姿を隠さずとも恐れられることはほとんど無くなっていった。

隣人のリオッサ家に長女ヴィルマが生まれ、医師と教師の忙しい夫婦に代わりベビーシッターをすることもあった。赤ちゃんの扱いはコニーも含めからっきしだったが、育児に四苦八苦したあと笑う子の姿に生命の神秘と価値を感じ涙を流すこともあったという。子守歌とばかりに人生初の歌を歌うも「気合が入りすぎ」とコニーやリオッサ夫妻から強烈な駄目出しを食らったのも今となっては良い思い出である。

以降、歌については応援歌や軍歌しか歌わなくなった。


[>]成年期

ヴィルマは健康に育ち、両親だけでなくコニーやシャロームにもとても懐いていた。コニーの紫の花に似た髪留めを頭に刺して『おねぇちゃん!』と抱き着いたり、角のようなアクセサリをして『おそろい!』とはしゃぐ彼女を赤面しながら見るシャロームの姿は、傍から見ても、幸せそのものだっただろう。時折奈落の魔域出現による魔神の討伐はあったものの、彼は間違いなく、平和の中にあったのだ。

やがて時は過ぎ、15歳になった彼女に、シャロームは特別な感情を抱いていた。赤ちゃんの頃から見てきて、とても大切な存在。コニーも俺に対してこんな思いだったのか?と聞くと、「うーん、私はメリアだし性格的にもあれだから、旦那とか絶対無理~でも子ども可愛い~てのはあるけど、ずっとそばにいたいってのは、多分私とは違うんじゃないかな? シャロームにも自由にいてほしいし。それってきっと恋だよ恋! 君も同じ人間だから、結婚だってできちゃうぞ~?」と揶揄われてしまった。これが恋というものなのかは分からない。でも確かに、ずっとそばで守ってやりたい。そんなことを思っていた彼には強烈な不意打ちで、2人で出かけていた夜、薄光の月明りの下、ヴィルマは彼に本心を話した。

『シャローム。聞いて。 私も大人になったから、言っておかないとって思って。シャロームは子どもの頃からずっとそばにいて、でもお父さんみたいに見てるだけじゃなくて、一緒に遊んでくれた大事な人。シャロームはコニーのこと好き? 私は、お父さんもお母さんもコニーも好きだけど、シャロームは特別に好き。私は年を取っちゃうから、対等にはいれないかもしれないけど、これからも、一緒にいてくれないかな?』

断る理由もない。彼はいつかのように真っ赤に顔を染めて、うん、と一言だけ返事をした。必ず守ってみせるから。いつまでも一緒にいよう。月下に誓った想いは、儚くも破られることを知らずに。

ヴィルマにせがまれて、昔、戦いで折れた角を髪留めとして加工し、成人の記念にと彼女にプレゼントした。『おそろい!だね。』とヴィルマは非常に喜び、それ以来、角のアクセサリを頻繁に付けるようになった。おそろいのチャームで出かける2人。様子を察したのか、ヴィルマの両親は度々うんうんと謎の頷きをみせ、コニーは毎日のようにシャロームをからかった。「しっかりしてね、"カレシ"くん?」


[>]冒険直前

《"前日譚"後》

月下の告白以来、ヴィルマとは一層仲良くなっていた。何をするにも2人一緒。先日はヴィルマが鉄道に飛び乗ってしまって結果的に2人旅行となってしまい、両親に大層怒られていた。「大人になったのぉ、"シャロくん"?」とコニーには全力でからかわれている。

最高の冒険者が夢なんだ、と彼女に話したら、荷運び等の簡単な依頼にもついてくるようになった。シャロームとしては本当は危険な事はしてほしくないのだが、『私も、冒険者になろうかな。シャロームすぐに無茶するんだもん、傷、治してあげたいし。』と彼女も譲らなかった。自己犠牲の精神はまだ治っていないようで、ヴィルマにお説教を食らう姿も恒例となっていた。要はどこから見てもお似合いのカップルである。


"奈落の魔域が出現した"、最早日常と化したいつもの簡易防衛任務(門番)に当たっていたシャロームに、非日常の急報が届く。「防壁を突破された。魔神じゃない、人族に市街が襲われている」

どうやら防衛隊に間者が紛れていたようで、コニー含め魔導部隊が背後から強襲されたらしい。市街は既にゴケルブルグ大公の私兵が鎮圧に向かったため問題ないだろうと聞いたが、シャロームは悪寒がして、自宅、いや正確にはヴィルマの元へすぐに駆けた。コニーの容態も心配だが、俺が守るべきはヴィルマだ、と。

向かった先で見た我が家は、廃墟と見間違う程に荒れ果てていた。道中の市街はこんなに荒らされていない。我が家の周辺だけが異様に破壊しつくされている。何かがおかしいと思いつつ辺りを探すも、ヴィルマの姿は見当たらなかった。すぐさま避難所に向かい、彼女の名前を叫ぶ。反応がない。そんな馬鹿な、動転した彼を、私兵隊が呼び止める。

「シャローム殿ですね。コニー殿より貴方を確保、というより保護するよう指示があったのです。今すぐ、こちらに来てください。」

ヴィルマの行方は? コニーが何故俺を? 自由な彼女が拘束とは余程の事と考え、自分より強い私兵隊にヴィルマの捜索を託し、シャロームはコニーの元へ向かっていった。


「ああ良かった、シャローム、無事なんだね。一安心。」

病院には多くの患者が運び込まれており、その中にコニーもいた。床に臥すコニーの声にいつもの覇気がない。よく見ると、左腰にあざが出来ている。

「見てこれ。お揃い~。…笑ってよ。まさか初めてが人間だなんて。しかもこんな小規模な戦闘で。ちょっとだけ、悔しいかな。」冒険者間では受け入れられているが、やはり良いものではない。あざを見たあたりから、シャロームは涙が止まらなかった。

「泣くなって。生き返れて良かったでしょ? それよりも、貴方の話。どうやら今回狙われたの、私達だったみたいでさ。」コニーは泣きじゃくるシャロームを抱きしめながら、淡々と話を続ける。

「30年も前の事なんて覚えてないってのぉ。魔神達は君を取り返しに、わざわざ人間使って襲撃してきたのよ。『角の生えた人間を確保…確保…』って呪われたように、いや呪われてるのか、そんな人間達が街に押し寄せて、流石に魔法ぶっ放せなかった。その中に近所の人達がいたら、って。守りたいものが増えるのも考えものね。」

その言葉を聞いたシャロームは我に返り、ヴィルマの所在を問う。一抹の不安を背負いながら、縋る様に、育ての親に問う。

「…え。ヴィルマちゃん、いないの? 先にご両親は見舞いに来てくれたから、てっきり無事なのかと。」

ヴィルマは角の髪飾りを付けていた。耄碌した人間達では、区別なんて付くはずもない。魔神達が魔力で見分けていたとしても、あの角は本物のナイトメアの角だ。連れ去られたのか? 俺の代わりに? 考えるだけで、動機が止まらなかった。

その後、街中をいくら探してもヴィルマの姿は見当たらず、シャロームは絶望の淵に沈むのであった。


数日後、冒険支度を終えたシャロームは、挨拶をするためコニーのいる病院へと赴いた。

2か月ほど前、コルガナ地方北西部にて<奈落の大侵食>が起きたらしい。先日襲来した魔神と人間も、北西部に向かっていったとの情報が多数報告されている。間違いない。ヴィルマは北西部にいる。

「確保、ということは、殺す目的で貴方を狙ったわけじゃない。容姿でも魔力でも間違えられてるなら尚更、ヴィルマを殺すことはないわ。それにあんな状態の人間達からなら、逃げ出す隙はいくらでもあるだろうし。案外、道中の都市で身を隠しているかもしれない。大丈夫よ。私とリオッサ夫妻の英才教育、ヴィルマちゃん、少なくとも貴方より頭良いから。……笑ったわね。よし、貴方も大丈夫そう。」

コニーは笑顔で彼に語る。旅立つ子を、優しく送り出す。

「ごめんね、私も行ければ良かったんだけど。体調が戻ったところで、"大侵食"のせいで防衛任務も一層激しくなりそうだし、そもそも私には魔神達もかなり警戒してるだろうから。……話してなかったけど、前回の"大侵食"で乗っ取られた街の一つが、貴方を拾った街なの。まぁまず、前回取り逃がした奴らもいるでしょうね。見知った顔もいるかもしれない。嫌な事を思い出すかもしれないけど、奴らのやり方を一番理解しているのは貴方。貴方が一番、ヴィルマちゃんを助けられる可能性がある。貴方自身の手で、ヴィルマちゃんのついでにその辺の人達も救ってあげて、"最高の冒険者"になって帰ってきなさい。大好きよ、シャローム。」

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