第8話 ちょっと不思議な話 続き
ヒダルの神というのを知っていますか?突然、空腹や疲労に襲われるという現象で、何かが現れるというわけではないのです。
もうずいぶん前の話ですが、山に登ったときに多分このヒダル神にとりつかれたような症状になりました。いや、急に動けなくなるのです。手足に力が入らない。もの凄くだるい。一人ではなかったので、一緒にいた人が荷物を持ってくれて休憩できる場所までたどり着きました。いや、本当に動けなくなって大変だったんですが、
「とにかく、弁当を食え」
と休憩した場所でお弁当を食べることに。お腹がすいてはいなかったのですが、お弁当を食べるとあら不思議、一気に体調が治りました。一緒にいた人たちの中には、荷物持ってもらうための仮病じゃないかとも言われるぐらい、元気になっちゃったのです。自分でも驚くぐらいの変わり身でした。
その時、お弁当を食べろと言った人が言いました。
「それが、ヒダルに取り憑かれたってやつだ」と。
あちこちの昔話を読むのが好きです。子供の頃から色々読んでいて、でもどこの話かは覚えてません。肝心なところが抜けている自分が非常に残念です。
その中で海女さんの妖怪というのがありまして。海女さんが海に潜っているときに海女さんが現れるそうで、その海女さんについていく、もしくは引っ張っていかれると溺れ死んでしまうという妖怪です。どの地方の話なのかはわかりません。
前にケイビングをやっているという人から聞いた話です。彼らは洞窟を探検していくわけですが、中には洞窟が水没している場所もあるとか。そこはアクアラングなどをつけて潜るという話です。その時に希にもう一人の自分と一緒に潜っていることがあるそうです。一人なのにもう一人見えるという現象だそうです。自分がもうひとり潜っているような感じだと言っていました。その時はドッペルゲンガーかなと思った
と話してましたが。
それは幽霊とかそんなのではなくて、潜っている精神的なプレッシャーのせいなのか、脳が見せる幻覚だという話だと説明してくれました。その時にもっと詳しく聞いておけば良かったと後悔してます。話を聞いているときは思いつかなかったのですが、きっと海女さんの妖怪とこの現象は同じなのではないかと思っています。誰か知っている人がいれば教えてください。
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