四方山話

凰 百花

第1話 エッグノッグで色々と

 漫画でエッグノッグがでてきた。ちょっとおいしそうだったので、作り方を調べた。エッグノッグはどうも卵酒の系列の様にみえる。今はインターネットですぐに作り方とか調べられるからいいよね。


子供の頃、卵酒にあこがれて親にせがんでつくってもらったことがある。しかし、出てきた卵酒はまずかった。あれはお酒と卵を混ぜて煮ただけだったと思う。あとから分かったことだが、母親は作ったことがなく、作り方もうろ覚えだったらしい。二度と作ってもらうことはなかったが、自分の中では「おいしい卵酒」が世の中にはきっとどこかにあるはずだとそう信じてた。


 で、エッグノッグである。たまたま、森永の甘酒が1缶手元にあったので甘酒で作ってみた。どこで火を止めるのか?とろみが出たらという記載に、どこまでだろうと思いながら弱火でかき混ぜていたら、ある一瞬で粒上にブワッと固まってしまった。ああ、この前の段階のとろみがでてきたところで止めないと駄目なのかと思ったがもう遅い。でも、失敗したけれどもとろとろプリンてな感じで美味しく頂いた。


 気を良くして、翌日。今度は牛乳とブランデーで挑戦した。前日の失敗を繰り返すことなく無事に出来上がったのでつぶつぶはない。とろりとした甘み抑えめの美味しさに「これだ」と思う。子供の頃から憧れていた卵酒は、この系統に違いない。


翌々日、卵酒に挑戦した。調べるとエッグノッグと作り方が少々違う。エッグノッグでは卵と牛乳や甘酒、砂糖をかき混ぜて小鍋で火にかけたのだが、卵酒では卵と砂糖をかき混ぜたものに温めた日本酒を少しづついれるとあった。だけど今までエッグノッグを作っていたやり方でやってみた。


結果は、アルコールが全然飛んでいなかった。卵に火が入る方が早いのだ。日本酒は、料理酒にしちゃったけど割といいお酒なので不味くはなかったが、お酒感が強い。明日は、ちゃんと煮きって日本酒を足してみよう。明日も卵酒だ!


 ということで、今日は先にお酒を煮きっておいた。それからエッグノッグと同じ方法でやってみた。ちょっと火を入れすぎた点は失敗したが、昨日に比べると日本酒感が減って飲みやすい。昔オムレツを上手に作りたくて、1週間晩御飯で作り続けたときを思い出した。親や弟にいい加減にしてくれと怒られたが、こうして毎晩エッグノッグや卵酒を作り続けているのを考えると、人は変わりにくいものらしいと思う。実験系はトンと向かないのに難儀な性格だなとも思うが。


 それからエッグノッグを飲むのが日課になっている。卵と何の組み合わせが一番好みなのか?と、ちょっと試した。甘酒、牛乳、日本酒、豆乳とやってみて最初の甘酒が好みかなと。でも、缶の甘酒は米麹のもので、これを毎日飲むのはちょっと金額的に高く付きそう(何故か毎日飲むのが前提になっている)。小さいのはそれなりの値段だし、大きなパックは日持ちがしなさそうだ。ということで、酒粕で試してみることにした。酒粕だと日持ちがしそうだ。でも、酒粕の甘酒はあまり好みじゃないが……。とりあえず、安い酒粕と高い酒粕、失敗を考えると量が少なくて安い酒粕を買ってみることにした。


 第一回目!手抜きをして卵と砂糖と酒粕を泡立て器で撹拌した。上手く酒粕が溶けない。そこに水を加えて更に撹拌。やっぱりあまり上手く溶けない。温めれば溶けるんじゃないと、いつものように火にかけてみた。酒粕はきれいに溶けた。が、しかし。水がどうも多かったのか薄い。それからアルコールが残っていて、最初に作った卵酒よりはまし?ぐらいな感じになってしまった。ネットで酒粕からの甘酒の作り方を調べてみると、お湯に小さくちぎった酒粕を入れて火にかけながら溶かすとあった。やっぱり温度と温め時間が大事か。アルコールが残っているので(そりゃそうだよね)アルコールを飛ばしたければ長めに火にかけるともあった。明日は、水の量が多くならないように気をつけてこの方法で甘酒を先に作ってから卵甘酒にチャレンジしようと思う。それから牛乳甘酒のバージョンも別に試してみよう。酒粕はまだまだあるのだから。


 ちゃんと甘酒を作ってから卵と混ぜた。うん、酒粕の美味しさって影響あるんだろうと思う。安い酒粕だったせいかどうにもコクがない。ちょっと牛乳を足してみたけど、今ひとつでした。牛乳で甘酒を作ってもこの場合はあまり意味はない。そもそも論で言えば、それではエッグノッグにプラスして酒粕をいれるという話になる。それはちょっと目的とは違ってくる。あ、でも組み合わせでどんな味になるのかという点で言えば、ありか。ということで、やってみた。


牛乳と水を半々で甘酒を作ってみた。コクがないのが解消されて味が良くなった。でもホントのところは、安くて簡単なのがないかなというのを求めていたはずなのに、なんか手順がふえている。鍋も2つ使うので洗い物も増えたし。やっぱり豆乳か牛乳がお手軽かな。ちなみに牛乳の代わりに豆乳をと考えたのでやってみた。豆乳は沸騰させると駄目なのでお湯で酒粕を溶かしてから豆乳を入れて、それから卵に混ぜてみた。牛乳とはちょっと雰囲気かわるけどコクは出た。でも、やはり本末転倒のような気がする。


 今日は、牛乳を飲みきってしまったので卵酒にしようと、夕飯の支度と一緒に前もって日本酒を煮ておいた。弱火にしておいたけど、ちょっと目を離していたら火が通り過ぎたかな?、とグツグツ煮てしまった。で、お酒は十分に冷めてから卵酒を作ってみた。やっぱり煮過ぎだよね、量が少なくなっている。今回ようやく気がついたことがある。なぜ2回も作って気が付かなかったんだろう。最初は黄身の色していた卵酒、火にかけていくと急に濃いクリーム色になる。で、出来上がりのようだ。味はまあまあかな。


 ザバイオーネはワインと卵でつくるという。その手があったかとワインで作ってみた。初めて、飲めなかった。まずいというよりも、飲めなかった。ワインを日本酒のように煮たせい?ワインも古かったせい?どちらかが原因なのか両方なのか、もともと合わないのか。新しいワインを買ってこようかとも思ったけど、料理酒としてもあまり使わないので止めた。ワインは使わないことにしよう。ちなみに白ワインだったのだけれど、赤はちょっと色的に遠慮したい。一回ザバイオーネを作ってみてから、考えてみても良いかもしれないけれど。


 その後、スキムミルクを使ってみた。パンを焼くのにスキムミルクを買ってきたけど、あまりそうだったので。分量はスキムミルク心持ち多めで水を足して、ブランデーを足して作ってみた。これが意外にいける。牛乳よりもこっちのほうが良い?かもしれない。ちょっとお気に入りになった。他になにかあるかな。


 酒粕甘酒に再チャレンジしました。今度は美味しいやつです。やっぱり元の美味しさが問題だったのね。そうなるとやはりワインでもう一度?

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