第4章 デート 第3節 賭けてみたいもの
3
感情を他人に打ち明けたり、
感情を抱いている相手に
告白したりすることが
ほとんどなかった。
周囲の人が自分に
期待していることを読み取って、
注文通りに行い、
他人が喜ぶであろうことを
把握し理解して、
他人に喜んでもらえるように
行動することを、
最優先にしてきた。
二郎の
明確であった。
表現こそしてこなかったが、
沙恵のことを心から信頼している。
幼い頃から、なぜか、
両親にも姉にも
甘えられなかった二郎にとって、
波長が合うのだろう、
沙恵にだけは心が許せて、
甘えることができたからだ。
二郎にとって沙恵は、
どのようなことでも話すことができる
唯一の人だったのだ。
そして、
顔も、体つきも、
二郎の好みだった。
二郎は奥手だが、
恋愛感情がない男ではない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます