紫陽花
グラデーションに重なった
決め付ける笑顔の裏
血栓のようなわだかまり使い古されて
あるがままを求めると著しく枯れてしまう
とってつけた言葉さえ
世界を知らずにいるのに
屈んで歩いて過ごしている老人が僕を差す
その視線に気を取られて
あの雲の形覚えてないや
角度を付けた思考から
導く答えばかりを
部屋の装飾にして
お洒落な着込み方にして
難なく毎日過ごすけど
タイルの色を数える
無機質で無意味な事を
平然とやってのける
あの人に憧れている
僕はこのまま何処へ行くのだろう
特別な自画像にはお抱えの獣医がいて
最大公約数の薬を処方された
軽々しく愚痴を言うには
世知辛いまた世の中です
お気に入りのカレンダーも去年の12月のまま
「照準で狙え!」隠れ蓑の話し声 漏れ出した
揶揄う間もない爛熟 引き金の指は皺を語る
送り迎えが来ることさえ
随分前に忘れちまった
乱れて欠けていく月を
崩れかける太陽を
何度も明日へ持ち越すけど
君の手を握るその時
唇が触れ合う時に
ざわつく心で開いた
過去が振り向かずに泣いた
焦らす間もなく隙を見るよ
確かめるとき
僕は目を瞑ってしまう
勢いと光が落ち合うのなら
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