第16日 「賢いヒロイン」中編コンテスト
カクヨムにはいろんなコンテストがあります。
これらは読み手としても楽しみですが、コンテストですから書き手にこそ楽しい催しです。
たとえば今回の表題のコンテストなんかは心沸き立つよい設定。
長編化を視野に入れた中編ということなので、お話を続けていける道具立てと背景設定が必要ですよね。
シャーロック・ホームズの、毎回お決まりのパターンの出発点である「諮問探偵」の設定と、ロンドンとベーカー街とワトソン先生みたいな主人公を取り巻く安定した舞台。
あるいは利発な女の子が、目の前のトラブルやみんなの困りごとを一刀両断に解決し、果ては試験を突破して王宮に上がり(欧風・中華・和風いずれも可)男社会の政治の世界を席巻するなんて障害突破系階段型のお話。(技術分野だと『本好きの下剋上』みたいになるかな?)
でも、みんなそれをやったらシャーロック・ホームズの女性版か、彩雲国物語みたいなのの競作大会になるからそういうわけにもまいりませんが(笑)
フローレンス・ナイチンゲールもマザーテレサも、情報量が少なくて通りいっぺんの定型で偉人伝の聖女になっていた頃と違い、今はただの優しいだけの女性ではなかったと色んな媒体で知られています。彼女らは確かに高邁な理想と慈愛の心を持っていたかもしれないけれど、それら形のないものを、現実に影響する「力」に変換するすべを持っていました。
とはいえ、この方々の生きざまは参考になるかもしれませんが、どっちかというとヒロインじゃなくて、ヒロインの先輩とか先生の立ち位置かなあ。
ならばいっそ「賢いヒロイン」と描かれてこなかった歴史上の女性をあえて『賢く』してみるのはどうでしょう?
たとえば静御前。どちらかというと悲劇のヒロインで、何より相方の源義経が「賢いヒーロー」の代表格だから難しいけど。
でもせっかくだから誰か書いてくんないかな。義経より賢い、静御前。
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