書き手始めました

おずんぼ

第1話 よろしくお願いします

漫画の様にふわりと舞うカーテンを横目に、目の前に並ぶ今日から苦楽を共にする約40人に目をやる。



「よろしくお願いします」



   全てはこの自己紹介から始まる1年に不安と期待を半々くらい抱いて視線を床に持っていく。



   去年まで見ていたタイルとはまた違う。ここからまた新たにやっていくと考えるだけで漠然とした恐怖感はある。



    環境というものは変化するものでは無い。自ら今までとは違う所へと飛び込む。いわば、プールだ。幼稚園や保育園を幼児用プール、小学校から高校を経て様々なプールを経験し、そして大人になれば流れるプールという人に揉みくちゃにされるようになるだろう。つまり今は、ウォータースライダーの出口のあれなのかもしれない。


パラパラと舞うような拍手を背中で聞き、自分の席に座る。


今年はどうなるだろうか。楽しみな反面、怖さもある。けどこんなのはきっと学生の間でしか味わえないことだ。存分に味わっておこうじゃないか。

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