第8話

カランカランカラン...

喫茶店とはえてして、そんな感じで客の入りを知らせるベルが鳴る。


「何名さまですか?」

「あ、2名で」

「こちらのお席どうぞ」

「はーい」


氷室は慣れた足つきで指定された席まで赴く。俺はヒタヒタと落ち着かない様子で

何だってこんなことに、と心の中で呟くこと数回。


「あ、このパフェ!!カップル限定だって。

たのもーっと!!」


「え」


「こういうとき!便利だよね。

彼氏がいるとさ」


「は、はぁ...」


「山吹くん、何飲む?

アイスコーヒーでいい?それともカフェオレ?それとも、オレンジジュースとか??」


「俺、ブラック、、あの、、

ホットコーヒーがいいな...」


「じゃあ、私もそうしようかな。

パフェ甘いし...」


「すみませーん!!」


氷室は店員を呼び、テキパキと注文をしてくれた。

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