ネオン

ネオンのような飛行機のライトが、ビルの影に消える。


あぁ、あの光についていってみようか。



そしてそのままどこか遠くへ、誰も私を知らないところへ、消えてしまおうか。


そしたら帰れるような気がする。


ただもっと、純粋な幸せを追いかけていたあの頃に。


そうたとえば、四つ葉のクローバーを探して、草むらを駆け回っていた頃の私に。


何もかも捨てられる。


焼け付くような孤独も、あなたも。



手の中で鍵が音を立てて、ふっと意識が戻る。


あぁ、あの部屋に帰ろう。


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