2日目のプリン 最後の一口
蒼い緑
古堂くんの日常は色鮮やか 3月1日の出来事
2023年、2月22日。
俺はこの日を忘れない。
なんとなく、ダブルピース(ピースのVは2本指の2)の日!!
と覚えよう。
(おいっ、そこはトリプルピース、3Vだろっ)
初めて人のために小説を書き、そしてそれを見せた記念日だった。
ところで、これを書いている俺は、執筆を始めて8日目の初心者である。
名前はまだない(嘘つけっあるだろっ)
昨日、TSUTAYAでプロが教える小説の書き方の本を買ってきた。
今日のお昼から、ボチボチ読んでいる。
それとは全く違う本も買った。
NHKの趣味どき 本のススメ
という雑誌だ。
趣味どき。知らない?
NHKの結構有名な番組だと思っているよ(知ってるわけ無いだろっ)
趣味どきの本に、こう書かれていた。
「好きな作家さんがいるのはとても良いこと」
そうなんだ~。
わかるわ〜。
俺もいるけれども、全員学者さんか教養本の作者さんなんですわ。
純粋な作家さんではないと思う、多分。
俺も欲しいわ。
推しの作家!
憧れるぜハイソなおマセさん。
でも、夏目漱石、江戸川乱歩などの文豪達の良さが、俺には分からないんだ。
純文学って肌に合わないのよな!
小説家になろうのファンタジー系が良いわ。
俺はそのような人間である。
でもっ。欲しい欲しい欲しい!
推しのプロの作家さんが欲しい!
なので、今日の仕事の帰りに、古書店に寄ることにした。
きっと本好きの店主がいて、相談に乗ってくれる場所なのだろう。古書店とは本好きが営むところだ、きっと。
(夢見すぎだろ!)
今朝、仕事場の近所を検索したら古書店が見つかった。
ラッキー!
帰りのバスの、バス停の近くじゃん。(バス通勤だぞっ)
俺は仕事帰りに寄ることに決めた。
夕方、さっそく地図を見ながら古書店を探す。
なんだか入り組んでる場所にあるな・・・。
どこからそこまで入るの??
そんな場所が表示されていた。
キョロキョロ迷った挙句、結局グーグルマップ先生に頼ることにした。
検索う!
じゃん!
「7.7km先にあります・・・・。」
「ふぁあああああ!!!???」
実在はした。
だが遠かった。
サイトの嘘つきーーー!!うわーーーん!どらえもーん!!
そう泣き言を漏らしそうになりながら、ドラえもん(グーグルマップ先生だろっ)に古書店を探してもらった。
「・・・330m先にあります。」
「店の名前は、直線、です。」
マジで!?
別の店だけれども、そんな近くに古書店あるんかーい!!
運がよかった。
だが
「今日はお店はお休みです。」
・・・うん・・・。
水曜日が定休日のお店って結構あるよね。
でもっ。
明日行くからいいよ!
今日は予行練習に、実際にお店まで行ってみよう!
俺はそう思った。
さっそく、歩いてお店を目指した。
普段いかないエリアにあるようだった。
俺の胸は少し弾んだ。
何だか冒険みたいじゃんかね!
ドラえもんが(もうそれでいいよ・・・お前が良いんならな・・・)
示すままに、歩道を歩いてゆく。
「この小道を左折してください。」
わかったよドラえもん!
・・・・でもこの道細い!
流石に、どんだけへんぴな場所にあるんだと思った。
でも行ってみた。
へえ。こんなところに小学校があるんだな。
でも、こんな住宅街に古書店あるのか??
結論。
お店は無かった・・・・(無いんかーい!!!)。
俺は諦めきれずに(さすがに二度目だもんなっ)今度はネットで「直線」を探した。
あった。
すぐ近くだが、グーグルマップ先生の指している場所ではない。
さようならドラえもん。
近くまで連れてきてくれて、なんならお店を検索して紹介までしてくれたのは本当に助かった。(最後の詰めが甘かったなドラえもん‥‥)
俺はサイトの地図の通りに歩いた。
そして我が目を疑った。
さらにほっそい小道が出てきたぞ!?
こんなの、山道レベルだ!
舗装も歪な古い石がまばらに敷いてあるレベルだ。
ここだけ時代が違うんですが!?
だが、ここで諦めるつもりはなかった。
藁にもすがる思いで、小道を進んでいった。
サイトには、「紺色の建物です」と書いてあった。
20mくらい進み、お店が見えてきた。
看板はない。
ドアに小さい文字で店名が書いてあるだけだった。
窓にはカーテンが張られてあり、中は見えないが小奇麗そうだった。
実在した‥‥。(良かったなっ)
何だか場所も建物も変わり者過ぎて、逆に頼りがいがあるおもむきだった。
こんな場所で経営するくらいなのだから、よほど本が好きで、店のラインナップにも自信があるのだろう。
そう感じた(だから夢見すぎだって。)
明日はここへ訪ねて、お勧めの作家さんを尋ねてみよう。
そう固く誓った。
なんなら数日前に書いた、人生初の小説「賭けジェンガという名の・・・・」を読んで貰い、俺の作品の好みを理解してもらうのも良い。(そこまで親切な店主なんて、フィクションの中だけでは?)
取り敢えず、お店が実在することを自分の目で確認し、回れ右した。
バスの時間までまだ時間があるなーー。
なにをしていようかなーーー?
普段は通らない道を戻りながら歩いていると、変わったお店を見つけた。
「冷凍無人販売所。」
そういえば、最近全国で流行っている経営スタイルらしい。
人件費が最小限だし、少し商品が売れれば、利益が出るのだろうな~。
俺は軽い気持ちで冷やかしに入ってみることにした。
ふ~ん。
コストコの商品もあるんだ~。
便利だな~。
一通り見て回ると、お店の中央の丸いテーブルに、一冊のノートが置いてあること気が付いた。
なんだろ?
覗いてみると、ノートには手書きでお客さんのコメントを書いていた。
そばにはボールペンとアルコール消毒液もある。
ほほう・・・。
なになに?
「ラザニアはいつ入荷するんですか?」
←ご自分で作ってください。
「福島から自転車で来て寄ってみました。素敵なお店ですね!」
←絶対嘘だろ!
お客さんのコメントに毎回ここの担当者?らしき人のコメントが返してあった。
もしかしたら、他のお客さんがツッコミを入れている可能性もあった。
だが、お店の人な気もした。
ここで、悪戯心がくすぐられた。
なにか面白いコメントを書いていこうかな?
自分で言うのもなんだが、対面では結構相手を笑わせるのが得意である。
1週間前くらいから、執筆活動も開始していた。
挑戦してみたい!
そう思った。
少し考えてから、取り敢えず今回は無難なことを書くことにした。
いきなり変なコメントが来たら、怖いだろ?
だからこう書いた。
「初めて来ました。近くの古書店がお休みだったので寄らせていただきました。このノート面白いですね!お店のアイデアも面白いです!また冷やかしにこのノートを書きに来ますね。←オイッ」
一応、自分でノリツッコミしておいた。
それはお店の人?の役割な気もするが、ツッコまれる形にしたかったから、自分で書いておいた。
次に来た時に、なんて返しが書いてあるかな~?
「もう来ないでください。」
かな?
そんなこというなよ。
このお店が気に入ったら、たまに買うからさ。
そう思いながら、出口を潜った。
・・・まだ時間があるな。
西友にでも寄って、自分へのご褒美にお菓子でも買うか~。
西友とは、最近気に入っている大手のチェーン店のスーパーである。
「皆様のお墨付き」
という西友独自のブランドがあり、これが旨いのだ。
しかも安い!
コスパがとても良いので気に入っていた。
今日は何を買おうかな~?
久しぶりに来たな、西友のお菓子コーナー。
前来た時は、棚の整理中でスカスカだったのに、今日は補充されていた。
!!!!!????
レーズンチョコがあるじゃん!!
それは、初めて西友に来た時に買って美味しかったお菓子だった。
もちろん皆様のお墨付きシリーズだ。
西友のサイトでは、皆様のお墨付きシリーズのモニターの結果を公表している。
なんとチョコレーズンは99%の支持率を誇るのだ。
この数値は異常と言っていいほどに高い。
他の商品は、よくて90%くらいだったりする(そもそも支持率80%はないとブランドから消えるがな)
実に半年ぶりの再開であった。
恐らく、人気過ぎて供給が追い付かず、生産を見直すために一時的に消えていたのだ。
そう分析しながら、俺はペイペイで支払ったのだった。
自宅のこたつに入り、ホカホカのコーヒーをマグカップに注ぎながら、いざ実食!
半年ぶりのチョコレーズンは、やはり旨かった。
一袋100円もしないのに、二回はおやつタイムが出来る量だった(1回で食べきる人も多いだろうがな)
そして今、こうして今日の出来事を小説にしたためている。
帰りのバスの中でもスマホで執筆していた。
今日も面白かったな。
まだ一日が終わっていないにもかかわらず、俺の心は満たされていたのだった。
ところで俺は、タイトルはタイトルで、それ1つだけでも芸術品だと思っている。
より読者様の興味を引くために、練りに練られた一品さ。
だから、タイトルと小説の内容は、別物だと考えている。
「2日目のプリン 最後の一口」
これは、
「8日目の戦線 最後の晩餐」
みたいな、なんだかカッコよい響きと、意味がわからない意外性のある言葉の組み合わせだ。
なんだか分からないけれども、無視しづらい言葉さ。
芸術だろ?
タイトルはタイトルで、一つの俺の作品さ。
元々、タイトルと中身は別物でもよいのである。
そこにどんな繫がりや意味をもたせるかは、作者が決めること・・・。
今回は、タイトルと中身それぞれを別の作品と見立てて、その間に繫がりは持たせなかった。
それだけのこと。
タイトル詐欺ではない(ギリギリを攻めたな!?)
3月のカクヨム7周年のキャンペーンの皆勤賞、抽選50名を狙うために、これから毎日投稿する。
面白いタイトルをつけていく予定だから、ぜひ見に来てくれ(中身も面白いんだろうな?!)
それは大丈夫だ。
古堂くんの日常は、常に色鮮やかだからな・・・。
(感性が鋭い、または物事に敏感だとも言える)
なんだが、皆勤賞はやめることにした。
義務感で書くくらいなら、すっぱり止めた方がいい。
今はプロットを練っている。
次にさくひんを載せるのが楽しみだ!
2日目のプリン 最後の一口 蒼い緑 @dachi4
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