怠惰卿の成り上がり ~せっかく貴族に転生したのに努力とかする訳ねぇだろ~

@syusyu101

第1話 怠惰卿、生誕す。

 死にました。

 生まれ変わったら貴族でした。

 しかも偉いっぽいです。いぇーい。


 ……っるせぇな、わぁったわぁった。もうちょっと真面目に語るよ。


 俺は『ニュート・ホルン・マクスウェル』。

 ホルン王国とかいうなんかすげー国の、なんか王位継承権うんぬんうぇーいな感じのえらい貴族です。

 よく知らん。

 だって調べるのめんどくさいし。

 てきとーにベイビー時代過ごして、家庭教師の授業てきとーにさぼって、魔法学園通うのも面倒だからやめといて、そしたら親父のキング? 国王陛下? に辺境領地ぽーいってされて、なんだかんだ世界知らないで育ったんだよね。

 転落人生の始まりっぽい文章じゃん。

 残念。

 俺ニュート氏、超絶貴族なのでなんの問題もなかったんですね。


 ここまで読んだなら、俺がクソ野郎ってのは分かると思うんだ。

 別に俺、世界なんか救わねぇし。

 魔法で世界最強なったりしねぇし。

 権力争いどうこうは……あったけど、やる気ねぇし。

 基本的に金に任せてだらだら、のんべんだらーりおーういぇーな人生を順風満帆わっしょいしょいってな感じに過ごすエブリデイだったのよ。


 面白くないぜ?


 貴族の金でケモミミ奴隷買いあさってメイド服とか着せて。


 俺の金盗もうとした悪い貴族とか殴って。


 貴族の金でテキトーな人間に投資して。


 なんか勝手に領地が豊かになって。


 腐ってた国が良い感じになって。


 最終的に、葬式に国中の人間がやって来た程度の、そんだけの人生。

 自分では一切動かない『怠惰卿』だなんだ呼ばれるようなクズの話だが……。


 ま、付き合ってくれんなら付き合ってくれ。

 めんどくさかったらやめちまいな。

 やりたくもねぇのに、無理したり努力する事ほど、無駄な事はねぇよ。

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