謀略の生徒会
はゆ
プロローグ
「顔だけは可愛い」
小等部の
どのようなことでも、見様見真似でなんとなく試せば、それなりに出来てしまう。だから、努力する必要に迫られたり、苦労した経験が無い。
結果的に、
しかし、惰性でなんとなく得られたものに
残るのは
〝それなり〟の能力が求められるのは、他の選択肢が無い場面。消極的な理由で、仕方なく選ぶときくらい。所詮、予備としての利用価値しか無い。もっと優れた人材が居れば、そちらが率先して選ばれるのは必然。
一番になれない以上、これから先、予備になるための人生を歩み続けなければならない。想像するだけで億劫になる。
期待されるのは嫌がるくせ、実に我儘だ。
とりあえず何か一つ――何でも良いから、なんとなくではなく、努力して何かを実感してみたい。運や感性が影響せず、数字で可視化されるものが理想。
良い点を積み上げる加点方式ではなく、出来なかったら減点される方式が望ましい。そして、しがらみが無く、誰にも期待されないもの――。
身近に、ぴったりのものがあることに気付く。学力テストだ。選ばれることも、辞めることも無い。全ての人が参加し、公正に評価を受けられる。
誤らなければ、減点されることは無い。上限値があるから、
学力テストで、安定して全教科満点を取り続けるようになった
なんとなく、手持ち無沙汰に感じる。
授業に限定すれば、プレッシャーを掛けられることなく、公正な評価のみを得ることが可能。目をつけたのは体育。授業
同級生よりも、スポーツ選手から得られる情報の方が多く、効率的に結果に反映出来ることに気付く。
学力と運動能力を兼ね備えた
嬉しいと感じたのも束の間。誰にも迷惑を掛けていないのに、投げられる台詞が『ウザい』に変わった。
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