絶望
五月。高校に入学し、一ヶ月が経過。
「名前は
誰が放ったかわからない台詞が、頭から離れない。まさか、
(『万年』って、いつから二位なのよ……)
初めて順位表を見たいという欲求が湧き、張り出されている場所に急ぐ。
上にある名前は、
1
2
たった一点の差。そう解釈する人は居るかもしれない。けれど、
いつから一位でなかったのか。調べたところで、確定した過去を変えることは出来ない。
今までも、誰かに抜かれるような点数を取った記憶は無い。それでも、万年二位と言われるということは、
許せない――。
上に名前があることで、これほどまでに不快にさせられるなんて知らなかった。上に何個あるかではなく、存在すること自体が不快。
敗北を繰り返す度、意欲を喪失。何も手に付かなくなり、努力しても無意味と思うようになる。
3
7
13
順位は急降下。以降の順位は不明。順位が二桁になったのを最後に、順位表を見ていない。
二位以下は全て同じだと思っていたけれど、全然違った。堕ちる度、世界の終わりのような、激しい絶望感に襲われる。
自暴自棄になり、常に苛々するだけの毎日。この先ずっと、無意味に時間を潰すだけの日々が続く――考えるだけで
刺激の無い日々が、時の流れを早く感じさせる。つい最近入学した気でいたけれど、瞬く間に三ヶ月が経過していた。
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