第57話

「ここにはいないんだ。少なくてもこの周囲には……」

「ここは、どこなの?」

「ホワイトグレートの麓のログハウスだ」

「……ホワイトグレート……?」

「そのログハウスの地下に君はいたんだ」

「リリーよ。リリー・フィラデルフィア」


 モートは考えた。

 この少女は間違いなく聖痕の持ち主だと。


 だが、まだバスから消えた? それとも誘拐? などをされた人たちがいるようだ。

 

 そこで、モートはあることに気がついた。

 目に見える魂の色は、当然。

 生きていないと、見えないのだ。


 なので、恐らくは……。


 もうこの世には、いないのだろう。

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