華の花屋
けいな
第1話 開店準備を致しましょう
はじめまして。
こんにちは。
あるいはこんばんは。
僕の名前は「華」
小さな町で花屋を営んでいます。
名前にかけている訳ではありませんが、
ずっとずっとこの町の花屋です。
あなたは、誰かに伝えたい思いはありませんか?
あなたは、誰かに届けたい言葉はありませんか?
花はあなたを少し助けてくれる。
そして私は、
花が人を繋ぐ前に、
人と花が繋がれるよう、
手助けしたいのです。
人と花を繋ぐ。
花が人を繋ぐ。
僕たちは縁を繋ぐ。
この町が笑顔に包まれるように、
この町が幸せで溢れるように、
僕はそう願っています。
口上はこれくらいにして、
少しお話をしましょうか。
僕は、ずっとここに居ます。
1人で何年も何年も花屋をやって参りました。
ですが、
とある奇特な少年が
「俺もここで働くよ」
そう申し出てくれました。
ここは縁を繋ぐ場所。
他とは違う不思議な花屋。
純粋な優しさとはいえ、
少年をここへ招き入れても良いのでしょうか。
私には分かりません。
この少年を腐らすことなく
ここで気持ちよく働かせてあげられるのでしょうか。
とてもとても不安です。
貴方様はどう思われるでしょうか。
………
あぁ、少年がやって来ました。
一応、
アルバイトのような形で働いて頂く事になっておりますが、
上手くいくのでしょうか。
まぁ、
きっと、
なるようになるのでしょう。
また今日も1日が始まります。
貴方様もこちらで見守っていてくださいね。
それでは、
開店準備の時間です。
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