　いつの頃からか、我が家の庭に生えていたつばき。

　多分、鳥の糞に種が混ざって、勝手に芽を出したのでしょう。

　父親が亡くなった後、雑木林と化した庭を整理する際、その難を逃れた数少ない樹木でした。

　理由としては、そんなに大きくなかったから。

　今は新しくできた庭の植え込みにひっそりと佇んでいます。

　そんなつばきが二つ、花を咲かせていました。

　枝切り以外は特に手入れもしませんけれど、毎年、一つ二つは咲かせてくれます。

　そのたびに冬の終り、春の訪れを感じます。

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