第2話キャラクターを作ろう

『ようこそ!FreeWorldOnlineの世界へ!』


ゲームにログインすると不思議な空間が広がっていて


案内の言葉と共に妖精の女の子が現れた。


恐らくこの子がナビゲートしてくれるのだろう。


ちなみにこのゲームのNPCにはAIが搭載されているらしく受け答えも可なんだとか


『前回の召喚では見なかった子だね!


初めまして!』


前回の召喚…というとベータテストのことかな…?わかんないけど。


そう言うのも識別できるのかぁ…


流石、一番自由なVRMMOってキャッチコピーを掲げてるゲーム……。


『このゲームは初めてだよね?良ければ色々説明するけど…どうする?』


私の手元にYES/NOと書かれた青いパネルが浮かび上がった。


なるほど…これで選択肢を選ぶのか…。


とりあえず分からないことも多いしここはYESにしておこうかな。


「説明お願いします!」


『了解!じゃあ説明しながら進めて行くね。じゃあまずは名前を教えてね!


変な名前は私、覚えてあげないからね!』


「名前…か。ユズでいいかな。」


ネットゲームで本名はだめって聞いたことあるけど…


フルネームってわけじゃないし


それにシンプルで分かりやすいし。


『ユズね!ちなみにちゃん呼びかくん呼び…どっちがいい?』


これは男か女か選ぶ感じかな?


ここは女だしちゃんを選ぼう。


「じゃあ…ちゃん呼びかな。」


『分かった。ユズちゃんだね!


よろしくねユズちゃん!


次は職業を決めてもらうよ!』


「職業?」


『あっちでとっても重要になるものなんだけど…


そんなことは気にせず好きなものを選んでね!』


妖精さんがそういうと目の前に職業一覧が現れた。


この中から選べってことなんだろうけど…。


たくさんある…。


「ちなみに一番人気は?」


『みんなはよく剣士や魔法使いを選ぶかな。』


「なるほど…」


ゲームの中だし魔法とかも使えるなら私も魔法使いにしようかな…。


やっぱり魔法って憧れるし…


それにしても私でも知ってる剣士や魔法使いや僧侶から遊び人やら釣り人なんて


誰が選ぶのか分からないようなものまでたくさんある……。


これは迷うなぁ……


「魔法使い以外にはなにかいいものは…ん?テイマー?」


テイマーって言ったら動物を使役して戦う職業だよね…。


ラノベとかでよくあるやつ。


「ねぇ。このゲームのテイマーってどんなことが出来るの?」


『基本的にはユズちゃんが知る創作上のテイマーと変わらないよ?動物を従えて戦うの。


テイマーにする?』


自分で前に出て戦う必要がないって言うのは魅力的かな…。


支援的なことはするかもだけど……


私みたいにゲームが得意じゃなくてもどうにかなるかも。


それにモフモフの動物に囲まれて冒険したい!


テイマーにしよう!


「よしテイマーにする!」


『了解!じゃあ次はステータスの振り分けをしてもらうよ!』


「ステータスかぁ」


『とっても重要だからよく考えて決めてね。』


ユズ 残り振り分け100


ATK0


MAG0


DEF0


SPD0


LUK0


「うーん…。よく考えてかぁ」


こういうのはわかんないけどとりあえずATKとかDEFに全部振ったりすればいいのかな…?


でも妖精さんは考えてって言ってたし…。


「そう言えばテイマーってモンスターを使役して戦うんだよね…。


攻撃も防御も移動も任せればいいんだから…


ATKとMAGとDEFとSPDは必要ないよね……


よし!ここはLUKに全部入れよう!」


ユズ 残り振り分け0


ATK0


MAG0


DEF0


SPD0


LUK100


考えて出た結果がこれなら仕方ない。うん。仕方ない。


『本当にこれでいいかな?変えられないよ~?』


「大丈夫!」


『了解!じゃあ最後にテイマーを選んだユズちゃんにテイムモンスターのプレゼントだよ!』


「最初のパートナーってやつかぁ…」


最初のパートナーって重要だしいい子が来るといいんだけど……


『エリア1から3に出てくる子の中からランダムで一匹あげるからね!


もしかしたらレアな子が来るかもよ~?』


「例えばどんな子がいるの?」


『うーん。全部は教えられないけど…例えばユニコーンとかいるよ。』


「ユニコーンかぁ…ごつくないといいなぁ…」


『それは当たってからのお楽しみだよ!


パートナーはゲームを開始してから確認できるからね!


これで説明はおしまい。


ゲームを楽しんでね~。


じゃあ行ってらっしゃい~!』


妖精さんの合図で目の前が真っ白になった。


これでゲームスタートだね……!


これからどんな冒険が待ってるのかワクワクする!


私は期待に胸を膨らませてFWOの世界へと旅立った。






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