第35話
生徒会に入って半年が経った。
エリスは、俺に何か危害を加えてくるかと思ったが今のところは何もしないでいてくれる。
だけど、教室では色々といちゃもんをつけられるが。
やはり、婚約者である生徒会長が居るから俺にはちょっかいを出すことが出来ないんだろうな。
そして、俺は楽しみに待っていた夏休み!!
生徒会の人は、夏休みの宿題は無いらしい。
この時だけは、『生徒会に入ってよかった。』とか思った。
それに、生徒会に入った時からは先生の態度も変わり、理不尽な補修とかは無くなり、俺に対する陰口なども注意などをしてくれたりする。
勉強などは、ミミルさんとかの生徒会メンバーに聞けば大体わかるので、テストとか言う卒業にかかわるのは、問題なくクリアした。
俺って、天才なんじゃないかと自負している。
「ふあああ~明日から学校が2カ月くらいお休みか~」
生徒会室で、明日の夏休みを楽しみにしながらルンルンで資料の仕分けにしていると、生徒会長が割って入ってきた。
「生徒会は、夏休みも活動するぞ?」
「え?」
「生徒会は、半日だけど活動はあるよ。」
「なんで」
「なんの為に夏休みの宿題が無いと思っているの?」
「グヌヌ...」
まさか、生徒会には夏休みを削る活動だとは思わなかった。
俺の夏休みを...
あからさまに、落ち込んでしまい先ほどまでのやる気は無くなってしまった。
「あら、そんな意気込みなら生徒会を辞めてしまうのはどうですか?」
「エリスちゃん、そんな意地悪なこと言ってはいけませんよ。」
ミルルさんが、庇ってくれたが。
俺は夏休みが無くなると聞いて、生徒会を辞めたくなった。
「まあ、週に2日だけだから安心しなよ。」
「2日なら...」
生徒会の活動は2日だけと、生徒会長が教えてくれた。
しかし、2日だけならなんとかやっていけるかもしれない。
「よし、今日はこの辺で終わるよ。」
ようやく、生徒会の活動が終わり家に帰ることが出来る。
イーナの家に行き、エナさんの居る城に戻った。
「今日は、早いね。」
「ふん、明日から夏休みだから早く帰れた。だけど、夏休みも生徒会があるとは思わなかった。」
「ありゃ、どんまい」
俺が夏休みが削れることを言うと、エナさんはクスクス笑い他人事のように慰めてくれた。
しかし、俺にはこの夏休みを使いエナさんにリベンジする事をひそかに抱いている。
何故かって?
それは、男に戻してもらうためである。
メイド生活と学園生活の両方になってしまい、女性としての生活が板についてしまった。
このままでは、こころまで女性になってしまうかもしれない。
魔力は最高色の黒、学園とミルルさんに魔法を教えてもらった。
これで、勝てるかは分からない。
明日は、生徒会も休み。
「エナさん、明日俺と勝負だ。これで勝ったら男に戻してもらうからな」
「いいよ。だけど、私が勝ったら言う事を聞いてもらうからね」
「いいですよ。」
明日、エナさんとのリベンジマッチを申し込んだ。
絶対に勝って、男に戻る!!
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