第14話
俺達は、エナさんの友人である学園の学園長に会いに、とあるカフェに向かった。
カフェ内に入ると、そこには長い耳を持った眼鏡をかけた金髪のエルフが座っていた。
「何名様ですか?」
「あ、友人と待ち合わせしているので」
店内にはいると、店員が話しかけ、席に案内されそうになったが、友人がいるといい、友人の居る席に座った。
「やあ、久しぶりだね」
「うん、ウリも元気そう」
エナさんは席に座るなり、楽しそうにおしゃべりをしている。
俺も、エナさんの隣に座り何か飲み物を頼もうかと、メニュー表を開いていると、エナさんの友達のウリさんがこっちを見てくる。
俺は、メニュー表を少し顔の方に持ってきて顔を隠し視線を防ごうとした。
「おや、このこがエナが言っていた子かい?」
「そうそう、ルッチちゃんって言うの」
「ほ~相当可愛い見た目をしているじゃないか。元男とは思えないな~」
俺メニュー表でウリさんの目線を防いでいるので、目の前がメニュー表しか見えない状態で板のだが、ウリさんが腕を伸ばし俺のメニュー表を取り上げ、俺の顔を見てくる。
「ひ!!」
つい、声が裏返り変な声が出てしまった。
「おや、驚かしてしまったかい?ここは、私のおごりだから好きな物を食べるといいよ。」
「あ、ありがとうございます。」
俺の顔を見たかっただけなのか、俺の顔をまじまじ見ると、メニュー表を返してくれた。
取り合ず、おごりなので久しぶりに甘いものが食べたくなっていたので、ジャンボパフェを頼むことにした。
あの時、エナさんに貰ったアイスクリームを食べ、甘いものに目覚めてしまった。
「じゃあ、このジャンボパフェで」
「じゃあ、私はコーヒー、とミルクレープ」
「分ったわ。すいませ~ん」
ウリさんは、店員を呼び出し注文を取った。
「えっと、ジャンボパフェ二つと、コーヒー二つ、あと~ミルクレープ二つで」
「かしこまりました」
ウリさんの注文を聞いた店員は、調理場にいる人に注文を伝えていた。
しかし、注文を聞いている限りジャンボパフェとミルクレープが二つづつになっている。
最初は、ウリさんも食べるのかなって思って、最後まで注文を聞いていると、どちらも二つ頼んでいる。
「あの、ウリさんは甘党なんですか?」
「ん?どうして?」
どうしてそんなことを聞くのか、不思議そうな感じで聞き返された。
「え、パフェとミルクレープ二つ頼んでいるので」
そう、疑問を投げつけると、エナさんが少し微笑み話してくれた。
「ふふふ、ウリは別に甘党じゃないよ。あと一人来るはずなんだけど、あの子はどうしたの?」
「あの子は、もうすぐ来るとともうは。」
エナさんとウリさんが言う、あのことは誰なのか気になり待っていると、カランカランっと扉の開く音がした。
「ごめん、お母さん。少し長引いちゃって」
「まったく~まあいいわ。座りなさい。この子は、ルッチちゃんと同じ学園に入るイーナよ。」
「こんにちは。エナさん。それと、はじめまして。イーナです。」
どうやら、エナさんとは知り合いのようだ。
そして、イーナはとても礼儀正しい子である。
身長は、俺と変わらないくらいの子である。
見た目は、耳が長く、金髪である。
さすが、ウリさんの血を引くだけの事がある。子供ながらにして、美人である。
俺は、イーナに自己紹介をされ、自分も自己紹介をっと思い、自己紹介をするが、この一年で極度の人見知りになった俺は、カミカミだった。
「え、あ、あの、お、俺は、ルッチです。よ、よろしくお願いいたします。」
「へえ~ルッチて言うの?これからよろしくね。あ、あと、私の事はイーナって呼び捨てでいいよ。同い年ぽいし。」
「よ、よろしく。」
確かに見た目は、同い年なのだが、中身は26歳なので余計に気を使い、たまに「さん」呼びが出てしまいそうだ。
そんな、自己紹介も済んだ後
ようやく、頼んだパフェやミルクレープなどがきた。
見た目の写真より数倍でかい、ジャンボパフェ。
食べきれるのかっと思い、頑張って食べてみるのだが、最初は美味しく食べていたのだが、お腹一杯になり半分も食べきれなかった。
しかし、残すのも勿体ないと感じるので、家に持ち帰りゾビ男にあげようかなっと思いエナさんに家に持ち帰ることが出来るか聞いてみた。
「も、もう...食べれません...」
「ありゃ~」
「家に持ち帰ることとかって出来ます?」
「出来るよ~」
『ストレージ』
出来るとエナさんが言うと、エナさん魔法を唱え黒い渦のような物を出しパフェの容器ごと魔法で収納した。
「へえ~エナさん凄いですね」
「いや~照れるな~」
イーナは、エナさんの魔法に興味深々だった。
しかし、俺と同じくらいのイーナは、俺と同じジャンボパフェのはずなのだが全部ペロリと間食していた。
驚きの余り、固まっていた。
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