ザ・オール ~破壊を司る者~
@oyntheomega
第1話「破壊を司る者」
退屈だ
この世界は退屈だ
ガキのころはヒーローになりたいだのパイロットになりたいだの
夢を語るだけ語ったが、大人に近づくにつれそんなのはどうでもよくなる
シヴァルビア「…」
彼はシヴァルビア・グルゼリア
年齢18歳
見た目は銀髪にくせ毛
目つきがとても悪くよく不良に絡まれる
趣味はなし
シヴァルビア「…」
能力 破壊を司る者(デストラブレイキング)
自身が触れたものを破壊する
人の肉体、能力、ものを問わずなんでも破壊できる
シヴァルビア「あ?」
?「ハァ…ハァ…」
ボロボロの女の子が倒れる
シヴァルビア「なんだこいつ?」
モブA「いたぞぉ!!」
少女を追いかけて複数人が走ってくる
シヴァルビア「?」
モブA「てこずらせやがって!実験体が!!」
モブB「こんなガキに逃げられるなんて、オーヴェル博士もまだまだだな」
モブC「馬鹿!監視されてるんだぞ!」
その時、モブBの体が破裂し血の塊と化す
モブC「ひぃ!!!」
モブA「と、とりあえず、このガキを連れ帰るか」
シヴァルビア「…」
?「た、すけ…」
シヴァルビア「おい、お前ら何やってんだ?」
モブA「あ?誰だこいつ?いつからいたんだ?」
モブC「知らねぇ、それより早く…」
シヴァルビア「おい!人の話ガン無視か?死んでもいいってことだな?」
モブA「は?何言って…」
さっきのモブのように破裂するモブA
モブC「ひぃ!!!」
シヴァルビア「お前も死んどくか?」
モブC「ぎゃぁあああああああああ!!!」
逃げ出すモブ
シヴァルビア「…助けたが、お前は俺に何を与えてくれんだ?」
?「…フローラ」
シヴァルビア「あ?」
フローラ「私、フローラ。名前…」
シヴァルビア「てめぇの名前なんてどうでもいい、退屈な日常からお前は、俺を救ってくれんのかぁ?」
フローラ「え?」
シヴァルビア「アヒャヒャヒャヒャヒャ!!俺が善意でてめぇを助けたとでも思ってんのか?!助けた分の代償がなかったら…?」
寝ているフローラ
シヴァルビア「このクソガキ…」
首を掴み宙に上げる
シヴァルビア「…チッ、こんなことして何になる。退屈だ」
俺には物心ついたころには両親はいなかった
俺を捨てたんだ
別に恨んでもないしどうでもいい
むしろ俺が動きやすくて助かる
ただ…目的も目標もなにもねぇ
学校なんて行く金もねぇし、毎日が退屈だった
退屈が一番の苦痛だ
誰か俺を退屈から連れ出してくれ…
翌日
フローラ「…ん?」
起きるフローラ
シヴァルビア「起きたかクソガキ」
フローラ「ッ!!!じ、実験はやめて!!!」
シヴァルビア「あ?」
フローラ「あれ?…あなた誰デス?」
シヴァルビア「誘拐犯」
フローラ「ゆ、誘拐犯んんんんん!!!フローラ、誘拐されたデスか?!!」
シヴァルビア「くそうるせぇなぁガキ!」
フローラ「ガキじゃねぇデス!フローラデス!!」
シヴァルビア「うるせぇ」
フローラ「見た目は可愛いロリ系!」
シヴァルビア「うるせぇ!」
フローラ「年齢は35歳デース!」
シヴァルビア「うるせ…はぁ?!35?!クソばばぁじゃねぇか!!」
フローラ「クソばばぁじゃぁねぇデス!!」
シヴァルビア「間違えた、ロリばばぁか」
フローラ「ぶち殺すデス!」
ポカポカ頭を殴るフローラ
シヴァルビア「💢」
フローラ「このこの!」
シヴァルビア「はぁ~、お前実験がどうとか言ってたな?話せ」
フローラ「ッ!!」
シヴァルビア「…」
フローラ「話したくない、デス…」
シヴァルビア「あぁ?こっちは暇で死にそうなんだ。ガキのつまんねぇ話聞かなきゃ死ぬくらい退屈なんだ。さっさと話せ!」
フローラ「…フローラは実験体だったデス。オーヴェル博士っていう人の」
シヴァルビア「知らねぇ名前だ」
フローラ「えぇ?!めっちゃ有名な人…かどうかわからないデスけどそう聞いたデス!」
シヴァルビア「興味ねぇ、続き話せ」
フローラ「フローラは能力を無理やり開花させる実験体に選ばれたの。もともと非能力者だったフローラにたくさんの能力を注入してきた。属性能力、吸収能力、無効化能力、でもどれも失敗に終わった。けど日に日に私の体は幼くなっていき年をとっても成長しないことが判明されたデス。これ以上実験を続けると赤ちゃんになり、最終的には…」
シヴァルビア「死ぬってわけか」
フローラ「耐えられないデスそんなの!」
シヴァルビア「逆に今までよく耐えてたな」
フローラ「唯一の友達と遊べる時間が、フローラを支えてくれたデス」
シヴァルビア「友達?」
フローラ「その子は死者をよみがえらせる装置の実験体にされてたみたいデス」
シヴァルビア「下らねぇ、そんなもの作って何になる」
フローラ「フローラは…あの子も助けたいデス!」
シヴァルビア「あ?」
フローラ「助けてほしいデス」
シヴァルビア「…助けるわけねぇだろ馬鹿が」
去るシヴァルビア
フローラ「…名前、聞きそびれたデス」
場変
オーヴェル「いいよ、フローラは手放す」
モブC「いいんですか?」
オーヴェル「いいよ。それより、監視されてるにもかかわらず敵から、そして僕から逃げ出そうとした君の処分のほうが大事だよ」
モブC「ひぃ!!!」
オーヴェル「と言いたいところだけど、今回は許そう。出ていきたまえ」
モブC「は、はい!!」
走り出すモブ
オーヴェル「…」
カムロ「研究室を汚したくなかった」
オーヴェル「あれ?わかる?」
カムロ「半年も護衛をしてると分かりますよ」
オーヴェル「大事な大事な僕の居場所を汚すわけにはいかないのだよ、というわけでサヨウナラ」
場変
モブC「よし、たすかっ…」
ブシャァ!
破裂し、血の塊と化す
場変
不良1「ぐぁ!」
不良2「てんめぇ!!」
ド
不良2「ぐぉ!!」
シヴァルビア「邪魔だ。俺は今から用事を済ませる」
不良3「眼つけといて行かせるわけねぇだろうが!」
ド
不良3「ぐふ!!」
シヴァルビア「ゴミどもが…」
フローラ「何してるデス?」
シヴァルビア「あ?ついてくんじゃねぇよクソガキ」
フローラ「どこに行くデスか?」
シヴァルビア「お前には関係ねぇ」
フローラ「関係あるデス!名前なんデスか?!」
シヴァルビア「シヴァルビア・グルゼリア、知ったら消えろ」
フローラ「嫌デス!シヴァルーについていくデス!」
シヴァルビア「ふざけた呼び方すんじゃねぇ!消えろ!」
フローラ「帰る当てなんてないデス!年齢は?!」
シヴァルビア「18だ!なんなんだお前!」
フローラ「ププ、フローラのほうがお姉さんデス!」
シヴァルビア「このクソガキ💢」
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