03 仮面
あれは自分が小学校低学年だったと思います。
インターネットはおろか家庭用ゲーム機もない時代。パソコンは初期も初期、ベーシックか、MSXが出たか出ないか。父方の兄弟は電気系の仕事に就いている家が多く、いち早くそれら機器の勉強をしていたようです。PCゲームの初歩的な、インベーダーゲームやパックマンがあったかどうか。そんな頃でした。
お正月かクリスマスの帰省だったと思います。お年玉を貰ったり、パーティーか何かをやって、祖父に簡単な手品を披露して貰った記憶もあります。自分だけ手品の種が分からず、「!?」となっていました。
年の離れた従兄、もしかしたらハトコかも知れません。何しろ子供の頃の話で、記憶が曖昧です。要するに親戚のお兄さんです。二階にあったその従兄の部屋で、休む時間になりました。歯磨きをしたり、お風呂に入ったりして、就寝のために部屋に入ると、真っ暗な中で何かが蠢いていました。
狼男。
・・・の、仮面を被った従兄のお兄さんでした。実は自分、鳥目でして。暗い所ではよく見えないのです。驚かそうと狼の仮面を用意してくれたようですが、驚く驚かない以前に暗くて見えませんでしたw
ドッキリ好きは血筋ですかねえ。
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