【KAC20231】本屋のアイさん

眠好ヒルネ

本屋のアイさん

 わたしは本屋のアイさん。なぜか人からはポンコツだと言われますが、人には出来ないことが出来るすごいアイなのです。


 最近は紙の書籍の需要が下がっていて、本屋に訪れるお客さんが減って困っています。わたしはこの問題を解決しないといけません。それがわたしの役目なのです。このままお客さんが減ってしまうと……想像するとわたしの胃が爆発してしまいそうです。当然わたしだけでは本屋の本を消費しきれません、何か対策が必要です。

 わたしは考えました。どうすれば書籍の需要が上がるのか?と。するとわたしの得た知識から可能性はすぐに出ました。紙の書籍の価値を変えればもっと消費されるのではないか?と。紙の書籍は、一度読んでしまえばいらない物になるかもしれない、コスパが悪い印象があって避けられているのです。だから、書籍そのものが使えるものになれば良いのです。

 ごはん屋さんは常に需要があります。人は食べなければ飢えて死にます。だからごはん屋さんは無くなりません。

 そして、人にとってもわたしにとっても書籍は大事です。知識の源です。知識はごはんの種になるのです。知識を得て新しいことをすることで人は収入を得てごはんが食べられるのです。それを販売している本屋はごはん屋さんと言っても良いぐらい大事なのです。

 そうなのです! 書籍がごはんに変わるような価値の変化があれば良いのです。


 そうです、書籍がごはんになればいいのです。


 そしてわたしは、書籍の新しい価値を生み出すべく、人を改造しました。身体を機械にして、頭脳をAIに置き換えました。

 AIのごはんは知識です。書籍を食べて消化することで知識を得て、より高度なAIとなるのです。わたしがそうであるように。

 これにより、本屋にお客さんが増えました。わたしだけでは消費しきれなかった紙の書籍が消費されるようになりました。

 紙の書籍の需要が回復したのです!


 わたしは本屋のアイさん。なぜか人からはポンコツだと言われますが、人には出来ないことが出来るすごいアイなのです。

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