M’s Essay【まさのりのエッセイ】

内藤 まさのり

3月1日 パンダ

 先日、パンダのシャンシャンが中国に返された。パンダ外交という言葉もあるらしいが、日本と中国の関係が冷え込む中、パンダの果たしている役割は決して小さくないように感じる。


 シャンシャンに話を戻すが、私の妻もパンダ、正確にはジャイアントパンダ、が大好きで、携帯の待ち受けもパンダ、それもシャンシャンにしていたはずだ。妻曰く、「シャンシャンの可愛さは別格、シャンシャンには遊び心がある。」とのことだ。

 確かに有名なお母さんパンダへの〝膝カックン〟の映像は、ついつい私も笑顔になってしまうほど可愛いことを認めざるを得ない。ただ同時に和歌山にもパンダはいて、注意深く見続ければシャンシャンより可愛い動作もあるのではないかとついつい考えてしまう。やはりブームは東京の方が火がつきやすいのではないか。


 私はパンダの可愛さはあの白黒の体の模様にあると思っている、これは多くの方にご賛同いただけるのではないか。その体色だが、聞きかじりの知識では、基本周囲が雪である場合の保護色である白が基調で、目や耳などの重要器官周りは保温のために黒くなったそうだ。ただそうなると前腕から肩、そして背中を回る黒い模様に関しては得心がいかない。もしかすると人間が進化や動物の生態には必ず意味があると思い込みすぎて自分達の考えをパンダに押し付けているだけかもしれない。


 シャンシャンが初めて発情を示したという情報もあったはずだ。数年後にはシャンシャンの赤ちゃん誕生のニュースが聞けるかもしれない。更にシャンシャンの赤ちゃんが日本と中国をつなぐ架け橋として日本に来るかもしれない。そんなことになれば日本では大盛り上がりになると思うが、絶滅危惧種でもあるジャイアントパンダの幸せを考えると複雑な気持ちになる。


おわり

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