反撃開始!

演奏が響き渡ると、すぐにフレイムに変化が起きた。綺麗に旋回していたのに、急にグラついたのだ。


!?


「魔法部隊!攻撃魔法に切り替えろ!」


フレイムの高度も下がってきたのだ。


「弓隊!援護射撃を!!!」


嫌がらせのように矢の雨が降り注ぎ、さらに高度が下がった所で、水や氷の刃がフレイムを襲った。

硬い身体には小さな傷しか付かなかったが、翼を切り裂き、ついにフレイムは墜落した。


ドッーーーーーーン!!!!!!


幸い、下には兵士がいない地面であり、大きなクレーターができた。


「やったわ!演奏に効果があったのね!」


シオン達も演奏を止めてフレイムが落ちた方を見た。


「急ぎ、隊列を組み直せ!」


フレイムが落ちた場所が少し離れていた為、兵士達は隊列を組みながら向かった。


砂煙が立ち上る場所から、ドンッと音がしたかと思うと、フレイムが立ち上がり、クレーターから飛び出してきた。


「おいっ!マジかよ!あの巨体でなんてジャンプ力だよ」


間近でみたフレイムの大きさに皆が驚愕した。

体調は20メートルもあり、尻尾も長かった。


「弓隊!魔法隊!一斉に放てーーーー!!!!!」


またフレイムに数多くの弓矢や魔法がフレイムを襲うが───


フレイムはついにブレスを放ち、飛んでくる弓矢や魔法を一瞬で消滅させた。


「…………空中に放たれて助かったというべきか」


先程の火炎弾とは威力が違った。

防げる気がしない。

どうするか?


司令官のガープは少し思案していると、また演奏が聴こえてきた。


「もう1度、フレイムを弱らせましょう」


シオンの演奏に、フレイムは雄叫びを上げて向かって行った。


「マズイ!フレイムを止めろ!!!!」


そう言うが、あの巨体のフレイムの脚は速く誰も追いつけない速さだった。走り方はダチョウのようで、クスッと笑ったのは秘密です!


「しししっ、シオンさん!早く逃げましょう!?」


スピカは恐怖の余り、声が震えていた。


「そうです!シオン様だけでも逃げて下さい!」


サーシャはシオンだけでも逃がそうとしたが、シオンとイオンはリラックスした状態でピアノを弾き続けていた。


「大丈夫よ。ここは戦場で1番安全な場所だから」


シオンの言葉にスピカとサーシャは首を傾げた。


ドドドドドッ!!!!!


言っている間に、フレイムが近付いてきた。


シオンの場所まで約200メートルの場所まできた所で、ドッーーーーーン!!!!と、いう音と共にフレイムが地面に落ちた。


「「落とし穴!?」」


そうシオンの場所を囲むかの様に、大きな落とし穴が幾つか設置してあった。


「抜剣!突撃ーーーーーーーー!!!!!!!!」


森から隠れていた兵が飛び出してきた。

シオンが万が一、逃げられるよう森に近い位置に居たのだ。











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