神獣使い〜神獣と歩む冒険ライフ〜

Mにゃん

第一部

第一章 始まり

1話追放

「エンリ=ヒョウガ。お前をこのS級パーティー赤牙せきがから追放する」

その日は土砂降りの雨だった、私は赤牙のリーダーカズ=アルバンに呼びだされ、追放するということを言われた。

「何でなんですか?」

「はっ?理由は分かってるだろ。お前仲間の金盗んだんだろ。」

カズさんは苛立ちを隠さず私にとって身に覚えがないことを言った。

「違います。私じゃありません。」

「やったやつは大体そう言うんだ。」

「証拠はあるんですか?」

「とにかく仲間に盗みを働くやつはいらん。出てけ。」

「ちょっと待ってください。カズさん、他のメンバーも合意して」

「ああ、してる」

そ、そんな。

「もう一度言う。出てけ。」

そして私は追放された。

************************

バンッ

「どうして受けれないんですか。クエストの基準も満たしているはずです。」

追放されたあと私は冒険者ギルドで依頼を受けようとした。私の実力はCランクなのでこのホーンベアの討伐依頼を受けれるはずなのである。しかし

「えっでも君、追放されたんでしょ。あのS級パーティー赤牙から。」

「そうですけど、それが何か?」

「追放されたのは、君の実力不足のせいでしょ。なのでDランクに落としまーす。」

はぁ?ギルド職員の権限でそれは規定違反だったはずなのに。・・・結局落とされた。

取れたクエストは“ダンジョン探索”だけ。追放されたことと問答無用でDランクに落とされたのショックが大きかったせいか、いつもはおろそかにしないトラップに引っ掛かってしまった。それも最悪なことに転移罠てんいトラップだった。この罠の凶悪さは魔物が大量発生する部屋、ボス部屋に転移させられる可能性があることだ。どこにつくかわからない、運がとてつもなくいい人は、まぁ個人がどう考えるかにもよるが...ダンジョンの外へ転移する。どうかその可能性で...転移した場所は

「セーブポイント?」

セーブポイントとは一階層ごとにあるボス部屋の先にあるエリアだ。セーブポイントはボスを倒さないと行けない場所でそこにある宝箱を開けると地上に戻れるのである。開けると宝箱は消滅するので誰も入ったことのない階層のセーブポイントに転移させられたことになる。普通にラッキーだ。ボス攻略せず済んだー!そう思っていると

「誰?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る