第4話 徐々に狭まる

高校では人によって進路ぎむが別れる。


大学しふくけいむしょに進む者。


進まないものは労働けいむさぎょうをする。

ちなみにこの義務は国からハッキリ明記されている。



そしてこの国には「職業選択の自由」というものがある。

自分が希望する職業に就いていいということなのだが…。



「労働をしない」とか「労働以外の行動をする」選択肢が無い。


前の話で書いたスポーツ推薦生も労働けいむさぎょうは免除されない。

職業を選ばなければならない。

スポーツひとすじで、未来のことを考えていなかったとしてもだ。


そして先ほど書いた大学生もこの「職業選択の自由」から逃れられない。

どのみち労働けいむさぎょうをすることになる。


学歴がいくらあっても労働けいむさぎょうからは逃げられない。



一見自由なように見えて、実は不自由。

1本のレールから外れる選択肢が、ここ日本国には無い。

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