身から出た血
俺は日頃の鬱憤を晴らすために、通り魔をやっている。無論、このことは俺以外誰も知らない。友人や大好きな母親でさえ。いつものように通りを歩いてターゲットを探していると、前方に人が歩いてきたので迷わず刺した。運が悪い奴——
「やめ、なさい……」
……母親のか細い声が、思考を遮った。
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