一人じゃない
物寂しい夜の道を一人で歩く。街灯がないため、目を凝らすと、かろうじて住宅街の輪郭が視認できる。怖いよぉ……涙目になりながら歩いていると、肩に手が置かれた。……だ、誰? 私は恐る恐る振り返った。
母が、笑顔で立っていた。
……そうだ。私には、十年前亡くなった、母親の霊がついている。
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