第14話、レベルアップじゃい!!!!
ステータス確認をしてみた。
種族
粘体生物(スライム)
成体
食べたもの
ファイル名[草類]
ファイル名[鉱物類]
ファイル名[魚介類]
ファイル名[穀物類]
ファイル名[肉類]
ファイル名[金属類]
ファイル名[調味料]
基本スキル
[補食][分解][吸収]
獲得スキル
[光感知能力][振動感知能力][熱感知能力][水泳能力][味感覚][嗅覚感覚][触覚強化][振動発生][特定選択能力][部分粘化能力]
特殊スキル
[変身](発動可能)
食べたものが多すぎてファイル化されてる…ッッ!!!(笑)
なんなのこのシステムワケわからない!!!
いや助かるけどね!!!!
試しに草ファイルを開くと、今回登録した[キロール草]と[バルタ草]がちゃんとあった。
獲得スキルにも新しい能力が追加されていて、[特定選択能力]がおそらくあの草を光らせていたものだろうなと推測した。
(うーむ。このスキルは伸ばしがいがありそうだ。草を特定するだけじゃなくて、鉱物系にも適応するのなら、狙った高い宝石だけを発掘するのにも使えそうだ)
そうすれば今よりもずっと稼げるし、俺の好きな石をたくさん食べることが出来るようになるかもしれない。
何だったら、洞窟を拠点に、人が取れない場所を攻めて荒稼ぎすることも…っ!!!
(……もしやるなら、海底洞窟だな)
そうして俺は穴に嵌まって、土で蓋をして寝た。
朝、変な振動で目が覚めた。
地震か?
(ふぁーぁ。まぁスライムには関係無いけどな)
モゾモゾと穴から這い出てから適当に石を食べる。
(喉が乾いた。そろそろ水を摂らなきゃ…)
ギャル化して、なんとなく水のありそうな方向へと歩いていくと、ちょうど良さそうな川があった。
足から水に入っていく。
すると、体が凄い勢いで水を吸収していった。
やっぱり足りてなかったか。
「ふー…。 あーーー、生き返るぅーー……」
川に座り込んで存分に水を飲む。
やっぱりスライムは水が必須なんだな。
……だからゲームで湿地によくいるのか。
適当に魚も捕まえて食べつつ、今度はギャルの方のステータスを確認することにした。
種族
ギャル系スライム
成体
食べたもの
ファイル名[草類]
ファイル名[鉱物類]
ファイル名[魚介類]
ファイル名[穀物類]
ファイル名[肉類]
ファイル名[金属類]
ファイル名[調味料]
基本スキル
[補食][分解][吸収]
獲得スキル
[光感知能力][振動感知能力][熱感知能力][水泳能力][味感覚][嗅覚感覚][触覚強化][振動発生][特定選択能力][部分粘化能力]
特殊スキル
[変身](発動中です)
[ギャル系特殊スキル]
(発動可能)
「……ん??? んん???」
思わずステータスをガン見した。
ギャル系特殊スキルを発動できるだと???
「ど、どんなスキル?」
恐る恐る、[ギャル系特殊スキル]をタップした。
ギャル系特殊スキル
・ネイルゴテウィップ
・ハンドカッター
・付け睫ブラックダウン
・ネイルアートクラッシュ
・ラメシャットアウト
・カラコンショックハート
・特定炎上
・ヘルスイーツ巡り
「………………??」
三回見直したけど、何がなんなのか分からなかった。
俺が…、俺がギャルへの理解が足りないばかりに……っ!
「試しに分かりやすいものからやってみるか」
一番理解ができて、簡単そうなネイルカッターを使うことにした。
近場の岩を練習台にしてみる。
どうやって発動するんだろう。
「ハンドカッターァァァ!!!!!」
無難に叫んで手を振ってみた。
にょんと突然腕が伸びて、目の前の岩に突き刺さった。
「……わぁ」
手刀にも程がある。
腕は岩を半分ほど切っていて、止まっていた。
「え?まって本気で意味分からない。俺スライムよ??どゆこと??」
ゼリーの塊が岩を砕くなんて全くもって意味が分からない。
どういうことなのかと腕が刺さったまま近付いてみれば、腕は黒い膜で覆われていた。
「?? なにこれ」
思わず触ってみた。
[砂鉄]
砂鉄ゥゥゥ!????
なんで俺の腕が砂鉄に????
(あ、これもしかして錆びとか、海底に溜まってた鉄製の何かを食べたから???)
思い当たる節があり、ちょっと考えた。
もしかして、俺が今まで食べたものって蓄積されてたりするのか?
だとするなら、この何の役に立つのか分からない食べたものリストはこの為かァァァ!!!!!
「え?まって、まって、スライムなのに多機能すぎない?? ……ギャルだからか」
考えたらこの機能はギャルステータスの時にしか現れない。
くそオプションかと思ってたのに、使ってみればどうだい。汚染は恐いけど、そんなデメリットなんか霞むほどにメリットがでかい。
「うーーーーん……」
当初の目的である、代理人を殴るという意味が無くな──いや、やっぱり一発殴ろう。そして今後俺のような被害者を出さないためにも抗議するべきだ。
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