第14篇 いらない言葉

今がわからない

正解がわからない

道がわからない

想いがわからない


どれもわからないまま

生きてゆくしかない


多分間違えていた

どこで間違えたかはわからない

本当に間違えたかはわからない


ただ苦しいまま

生きてゆくしかない


勇気が出れば、多分変えられる

変え方はわからない

勇気がなにかもわからない


何を変えることもなく

生きてゆくしかない



わからないことが悪いというなら

なぜわからないことをするのか

もうそれさえもわからない

わからないと叫ぶことさえ禁じられた世界

わからないことを悪と叱咤される世界


こんな世界に生きなくてはならないことが

いったいどうして理解できるのか


現実逃避の何が悪い

わからないことの何が悪い


わからないと言えないのなら、どうしてこの口は存在する

どうしてこの頭は存在する

どうしてこの言葉は存在する


ああ、もう なにもわからない

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