第39話 ブランコ

         




          子供の頃からブランコが好きで

          いつも遊んでいたね


          明日に連れていってくれるようで

          結局は元のところに戻るけれど

          だからいっぱい漕ぐんだ


          大人になってからも

          公園に行くとブランコに乗って

          ゆったりと漕いでいたね


          子供の頃は貧乏で

          遊ぶおもちゃも持っていなくって

          だから公園で遊ぶんだ


          その中で1番好きなのが

          ブランコだった


          やり直しできない人生を

          懸命に生きていくために

          無心でブランコを漕いでいこう


          その先にはきっと幸せが

          待っているのだから









****









 午前中に公園を散歩すると誰もいませんでした。


 ふとブランコに目がとまり、乗ってみました。漕いでみると、とても気持ちが良くて子供の頃を思い浮かべていました。


 なぜか寂しくなり、公園をあとにしました。

 子供の頃の辛い記憶が蘇ったのです。


 今も幸せとは程遠い暮らしをしていますが、それも人生だと割り切って生きています。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る