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行為の後、ミキは死んだようにスヤスヤと眠っていた・・・って眠らせたのはボクの仕業なんだけどね。
ミキに差し出した方のティーカップにはあらかじめ強力な睡眠薬を塗っておいたんだ。毎回注いでカップを差し出す時には間違えないようにドキドキするんだよね。
姉さんを殺してから一番最初に興味を持ったのは生きている人間も抱いてみたいって事だった。
でもさ、抱き終わる度に毎回つくづく思うよ。
やっぱりセックスはさ、生きている時より死ぬ直前にやった方が気持ちいいってね。
それからボクは汗をかいた身体をシャワーで綺麗に洗い流した。
ミキにはボクがどんな姿で見えているのかな?挿入しながら見下ろした先にはとてもうっとりとした瞳でボクを見つめるミキがいた。さっきのセックスでちゃんとミキの身体と記憶にはボクが刻まれたんだろうか?こればっかりは祈るしかないね・・・だって、もう二度と、この世界で暗闇以外を見る事は無いのだから。
前に庭に掘っておいた穴の様子を確認しに行く。
・・・うん。このくらいあれば余裕だね。
ボクは着々とその時のための準備に入った。
ボクの家にはさ、防音室があるんだよ。防音室ってわかってはいたけど何のための防音室だったか知ったのは結構大人になってからだったな。
だってうちは山の中にあるしお隣さんとも距離が離れてるし、小さい頃ピアノを習っていたけどそれこそ今考えると防音室に置くべきだったんじゃないかって思う。
でも、そうじゃなかった。
冷たい殺風景なコンクリートに囲まれたその部屋は、ボク達家族の殺人部屋だったんだから。
まあでも、皆知っていても家族の中でこの部屋の存在が話題にあがる事はなかったけどね。
そこには簡易的なベッドを改造したボクだけのオリジナルベッドが置いてある。
ベッドには上には手錠、下には足枷が繋がれており繋がれたら最後、よっぽどの怪力か超能力でも持っていないとそこから逃げる事は出来ないよ。
そしてベッドの隣にあるテーブルには白くて丈夫なロープと宝物のナイフが用意されている。
ボクは眠っているミキをお姫様抱っこして殺人部屋へと連れて行きゆっくりとベッドに寝かせてあげた。
目には黒い布で目隠しをし、鎖に繋がれた手錠と足枷をミキにはめる。
ーーガチャン。
全裸で万歳した格好でベッドに眠るミキにボクはせめてものタオルケットをかけてあげた。おやすみ、目を覚ますまであと三時間くらいはこのままかな?
準備が整うと安心して眠気が襲ってき
た。
そして欠伸をしながら考えた・・・ボクも少し休もうかな。何でもお楽しみは長く待っただけ楽しいもんね。
そうして殺人部屋に鍵を掛けた後、ボクは姉さんのベッドに戻り三時間後に目覚ましをかけて幸せな気持ちで眠りについたんだ。
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