プロローグ:キャラ紹介2

【エルツ】

龍峡の中で医務室を運営している老齢の男。

医務室とは言え来客数はかなり少なく、そもそも怪我をした者が訪れる事はまず無く、病に掛かること自体も全く無い為ほとんどの時間を睡眠かコーヒーや紅茶のブレンドの実験に使っている。

ドラコーに暇しているのであればドラゴンに関して研究でもして纏めてみればどうだと提案されたので、何名か同年代を集めて資料形式で纏めるという暇つぶしを始めた。

ちなみに年寄りじみた姿をしているが年齢としてはリーズィよりも若く、ヴァイスやマクシムと同年代である。



【ユルク】

龍峡の中で服飾製品や布団などの製作の総主管を務めている長身の女性。

基本的に何でも作れて、品質も良く作成時間も短いということで彼女に頼む者もかなり多い。反面に職人気質なところがあり、拘り出すと暫く同じものばかり作り続ける事が多々ある。

ドラコーの衣服を下着込みで用意したのは彼女であり、最初に作った時からずっとドラコーの衣服は全て彼女が用意している。

昔は荒れていたと言うより暇つぶしに決闘を挑む性格であり、子供がお腹の中にいる時でも構わず戦っていた時期もあり、彼女の旦那は服飾に関わるようになって落ち着いてくれて助かったと言っている。



【テーレ】

緑色の短髪に200近い身長を持つ女性。

全体的に筋肉質で太く、出力が落ちる人型状態でも普通に山を拳一つで抉る女傑だが、性格は非常に温厚。

声が大きかったり、口調が乱雑だったりするが基本的に一部の頼み以外は二つ返事で受けて、すぐに取り掛かってくれる。

彼女の持ち場は龍峡の端にある大農園。そこで基本的には野菜に水をやったり肥料をやったり土の手入れをしており、収獲時に会いに行けば採れたてを渡してくれるし、それらの野菜はかなり美味。

そんな彼女が受けない頼みはお見合いと戦闘、この二つに関して彼女は興味が無く、持ち掛けられてもバッサリと切り捨てている。

ドラコーとの関係性を表すなら兄妹、ドラコーが教えてくれたことに興味を持ち、それを続けてその成果を兄に渡して褒めてもらうという関係性。出会うタイミングが違えば色恋に発展し、仲良く大農園で野菜を育てる夫婦になっているくらいの好感度。



【シアンティ】

黒い短髪に浅黒い肌の男。

龍峡のドラゴンにとっては異質な戦いに一切興味を抱かなかったドラゴン。その代わり実験や研究に嵌り、魔法の発明や魔法原石の作成などに傾倒していた。

ドラコーの事を知ってからは興味の矛先はドラコーに移り、旅立つ直前までドラコーの血に対する研究に傾倒し続けた。

グレイスの種族が変わる原因になった男であり、ドラコーの血で種族の変化という形で擬似的な継承の儀式を引き起こすという事実に気付いた男。

尚自分のことを異端だと自称しているが、龍峡のドラゴンにとってはそんな事を一切思っておらず、寧ろ戦い以外に自身のあり方を見出した先駆者だと尊敬すらされているが、その事実は知らない。

ドラコーとの関係性は科学者と投資者であり、必要な物をドラコーに提供してもらいその代価にどう言った結果になったのかを全て報告するという関係性。

なお魔法原石の加工に関してもかなり卓越しており、それに関しての頼み事はかなりの頻度で様々な者から頼まれており、その都度文句を言いつつ即座にとても良い完成度の物を提供している。





【悪神フルーフ・フェアニッヒ】

創世の神に仇を無し、神々の手で屠られてその骸を世界へと叩き堕とされ、世界に呪いを生み出し撒き散らした最悪の悪神。

その骸は龍峡の近くに堕ち、龍峡に呪い背負いという責務を作り出し、禍根の渦を成した存在。

その呪いは悪神を見たドラコー曰く『完全を不完全に、不完全を完全にする』という概念らしい。

その詳細の正しいことは分からないが、その結果神々もその頂点の創世の神ですらその存在を否定する事が出来なくなり、それ故に直接干渉して消し飛ばす事が出来ず、ドラコーという一個人が全ての呪いを背負い続けるまで骸が呪いを生み出し続けることとなってしまった。

悪神フルーフ・フェアニッヒの骸は消し飛ばされ、残滓は全て神々に回収されたが、呪いの概念や根底にあった想いはドラコーの中に残っている。それが奇跡的に龍王の因子と混ざり合った結果、ドラコーの血が種族を変化させる形で擬似的な継承の儀式を行わせるといった特殊な能力を生み出している。

なお老いる事も、死ぬ事も、変化する事も無い特異的な能力はドラコー自身の異常性で生み出されており、神の因子は一切関係がない。



【神骸デエスモルト】

悪神フルーフ・フェアニッヒの骸が呪い背負いから続く禍根の渦によって残虐性、残忍性を特化させる形で変質した厄災。

本来ならば悪神フルーフ・フェアニッヒのままであり続け、核を消し飛ばされる事も神々に回収される事もなかったが、己に最も近しいどころか体内の呪いの純度でいえば己を超えるドラコーに名前を付けられてしまい、消し飛ばされ回収された。

意思も自我も目的もあったが、悪神フルーフ・フェアニッヒが持っていた想いなどは塗り潰しており、それ故に名付けだけで悪神と引き離されることになった。

残滓は神々に回収され、封印処置からの抹消で完全に消え失せているが、呪いとその怨嗟がある限り新たに再誕する可能性があるが、神骸デエスモルトという付けられてしまった真の名をリーズィとドラコー以外誰も知らないので、正しき形で再誕することは無い。

具体的にどれだけ弱体化するかというと、生まれたてのドラゴンですら呪い殺せないどころか逆にじゃれつきで消し飛ばされるくらいには弱い。



_______________________


取り敢えずプロローグのキャラ紹介は終了。

次はプロローグ内での特殊な用語解説です。


魔法原石やアンデット化、ドラゴン式お見合い

それに追加してドラゴン、龍、龍王の呼称の違いについての解説です。


これってどういう意味みたいなのがありましたらこの話のコメント欄で聞いてください。

答えられる物だったら次回か次々回に書きます。

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