異空間架空の生活

ゆり

1話 始業式

「行ってきます」

いつも通りの朝。

今日から新学期が始まる。

萌は自転車を乗って初めて中学校へと向かう。

キラキラとした海を眺めながら坂を下った。

ワクワクが止まらないまま、1年6組の教室へと向かう。

教室に着いて5分ほどで全員の生徒が集まった。

入学式はテレビで済まされ緊張が解けないまま、1年6組だけの自己紹介が始まった。

「1年6組2番亜豆 萌あずき もかと申します。今日から1年間よろしくお願いします。」

苗字が早めだったので自己紹介がすぐに済んだ。

40人クラスで40番は休んでいた為39番までの自己紹介となった。

「今日はここまでです。また明日元気にお会いしましょう。」

先生がそう言うと一斉に教室から人が出ていく。

教科書が多く、教室を出るのが最後になってしまった。

不穏な空気を感じながら、電気を消し窓を閉めドアの鍵をかける。

目の前に人がいた。

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