第16話 喰らう者
俺は昔から1番になりたかった。
子供の時、俺は皆から虐められていた。特に俺よりも体が大きく力が強い子に殴られた痛みは忘れられない。しかし、俺の人生は加護が発現してから変わった。その名も『捕食』この時はまだ、いつもよりお腹がすく。ぐらいにしか思わなかった。
だけど、効果はすぐ発揮された。毎日ご飯をたらふく食べたおかげで俺の体は大きくなり力も強くなった。そして、俺は虐められなくなった。俺は俺の事を虐めてきた奴らの頂点つまり1番になったのだった。
それから5年後、俺は1番の座から引きずり下ろされた。そいつは俺よりも体が小さいのに俺をボコボコにしそいつに何度挑んでも俺は勝てなかった。
俺は自分に何が足りないのかずっと考えた。
そして、俺には戦う技術が足りないとわかった。俺は武闘家の下でひたすら勉強し、3日で師匠を超えた。しかも、この3日間は全く実戦はしておらず、ひたすら師匠の戦いを見ていただけだった。
俺はその後、体の小さいあいつと戦い勝利を収め、俺より強い人間は居なくなり1位の座に返り咲いた。
そこから5年後、俺は学園に入学した。
学園でも1位を取れるようひたすら訓練を頑張った。しかし、1位にはなれず3位と言う結果になった。
1位は身体能力が化け物だった。2位は女で戦いを挑んでみたら何が起きたのか理解出来ないまま負けた。勉学でも同じ2人には勝てなかった。
学園に入って2年が過ぎ、新たな1年生が入ってきた頃俺の順位は16位まで落ち込んだ。
特に3位の奴は1位や2位の奴とはまた別のベクトルでやばいと感じ取れた。
俺は何かで1位を取りたかった。そんなある日、あのやばい3人が出場しない学園行事、武闘大会が行われた。俺はチャンスだと思いひたすら特訓し、自分の持てる力を最大限に発揮する為、自分の加護を研究した。そして、俺の加護『捕食』の能力を理解した。
『捕食』は相手から様々なものを吸収することができる学習タイプの加護だった。
だから、大きな体も武闘家の技術も吸収及び学習したのだろう。
俺はこの力を存分に使い武闘大会で優勝した。やばい3人は人外とカウントし俺は人間の中で1位を取ったと喜びを得た。
しかし、どうだ。実際注目を浴びたのは人外2人の戦い。俺が1位を取ったこと何て誰も興味が無かった。
俺は考えた。どうすれば皆が注目してくれるかを。そして、思いついたのだ。俺も人外になれば良いのだと。
俺は、、、俺は、、、、、、。
人外を目指し強い生徒から力を吸い取り力を馴染ませてたある日。
「やっほー。君がハンソン君だね?」
と人外の2人、、、2位と3位が俺の教室にやって来た。
俺は外に逃げ出した。まだ、戦うには早いと思ったからだ。
2人は追ってくる。校舎を出たところで追いつかれた。
「逃げるってことは確定って事でOKだね?」
女は笑う。あぁ、やっぱり逃げられないか、、、。
「じゃあ、何でこんな事したかだけ、、、」
仕方ない。と俺は今まで貯めて来た力を全て解放する事にした。
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