『不老不死』と『超回復』を持つ男は学園に行く
ニガムシ
新たなる歴史の始まり
第1話 学園
血と火薬の匂いがまだ忘れられない。人の恨み言をたまに夢に見る。吾輩はどうして生きているのかと何回悩んだことだろうか。しかし、吾輩は死ぬことが出来ない。何故なら、吾輩には死ぬことの出来ない神からの加護が二つもあるせいだ。
洞窟に籠っていたある日とある情報が入ってきた。魔族に対抗するため戦闘や魔法を教える学び舎が出来たとのこと。この情報だけだと「どうでもいい」で済むのだが、とある知り合いからその学び舎に加護を無効化できるやつがいるそうだ。そいつの力を使えばもしかしたら死ぬことが出来るかもしれないと吾輩は洞窟から出た。
「ここら辺も随分と変わったものだ」
あの頃とは比べ物にならない程綺麗になった町を見つつ適当な宿に泊まった。流石に汚らしい格好で学園に向かうわけにはいかないので風呂に入り身だしなみを整えた。そして、ある程度マナーをわきまえた服装になった。
「よし、行くか」
学び舎の横を歩いていると若者たちが正門から入っていくのが見えた。吾輩も生まれる時代が違うかったらあのように笑えたのかもしれないと感じる。とそんな感情をあらわにしている場合ではなかった。
吾輩は正門にいる警備のおじさんに話に行った。
「レイジに用があって来た」
すると警備のおじさんは少し考え思いだしたようだ。
「あっ‼。こちらです。お待ちしておりました」
学び舎に入り一番奥にある部屋に通されそこには老人が一人
「お待ちしておりました」
老人は吾輩に頭を下げた。
「それより早く例の生徒を出してくれ」
吾輩がそう言うと老人が困ったような顔にして
「それが、、、」
と説明を始めた。
加護を封印できる生徒を見つけた時そういう加護を持つ者がいるという記録を取ったところで職員全員の記憶が飛ばされた。つまり、封印の加護の存在を隠そうとしている者がいるとの事。何故こんな事が分かったかというと毎年きちんと誰がどんな加護を持っているかを記録しているのに今年はできていなかった事の判明により封印の加護はあるが誰が持っているか分からないという現象が起きているらしい。
「じゃあ、どうしろと?」
「二つほど案がございます。一つ目は見つかるまで待つことただしもう一度記憶が消されれば捜査が最初からになります」
「もう一つは?」
「この学園に入学して直接探されることがよいかと」
「確かに良い案だが吾輩のような者がそんな簡単に入ってもいいのか?」
ここに入学するには試験を受ける必要があると聞いたのだが
「そうですね、、、。必要ないとは思いますが一応能力試験だけやっておきますか」
「いいだろう」
吾輩とレイジは外に出た。
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