エッセンス・エッセイ「vol.6 ゲィム・オゥバァ」
短編集、恒例の『過去作のあとがきを今、あらためて書く』企画です。
六回目は「ゲィム・オゥバァ」です。
https://kakuyomu.jp/works/16816452218624565800
今作に関しては、カクヨム内では、長編二作が抱き合わせで公開されています。
前半が「ニュー・ゲーム」、後半が今作という形で。どちらも『ゲーム』を題材としているので、まとめてしまえばいいや、と公開当時に考えましたので、こういう形に。
今は単独で公開していても良かったかなー、とも思っています。
(実は別の抱き合わせ作品の後半作品は、単独で公開し直すつもりです。一応、この『エッセンス・エッセイ』を含め、おまけの新作短編も同時に収録するつもりです。
なんとなく、自分の中で『同じものをそのまま載せる』というのは気持ちが悪いので、なにか書き下ろしをしたい、というだけですが)
「ニュー・ゲーム」は前々回の『エッセンス・エッセイ』で説明しましたが、「ゲームの世界に入る」、というのがコンセプトでした。
そこに「VRのアーケード筐体」、「アレンジルールのスポーツバトル」の要素を足したわけです。それを書いたら、逆もまた書きたいなと思うのは自然な流れ? ゲームの世界に入るのではなく、「ゲームの要素が現実世界に現れる」――コンセプトはまさにそれ。
過去作の「アビリティ・ランキング」なども、発想自体は同じですが、あれは異世界を冒険する際の『ファンタジー』要素を、現実世界に持ってきたわけです。
異世界で妖精の森や小人の国にいくのではなく、現実世界で上野駅や秋葉原駅に、異能力を持っていって冒険するように。
駅の上をドラゴンが飛んでいるのも、異世界要素を現実世界に持ってきた結果でした。
今作もまあ、似たようなものかな。
世界滅亡まで残り一年……、
期限付きの中で、出てくる『ミッション』を現実世界でクリアしていく――、
文字数の関係性で、かなり省略しているところもありますが、ゴールを決めていた以上は、中盤でだらだらと書くことはできなかったので、一気に作中時間が飛ぶことになります。
恐らく今だったら、序盤を徹底して書いていたと思います。
それはそれで面白そうな気もしますが……。
しかし十万文字程度を目安に書いていると、序盤を徹底して書いてしまうと、文字数は達成しても作品としてはぶった切り、みたいになってしまいますし。
『完結はしていない』と思われてしまいますからね。
俺たちの戦いはこれからだ!エンドは、
やはり自由に書けるエンタメとしては禁じ手なのかな、と思います。
応募原稿で慣れてしまっていると、整えることに意識が向いてしまいますね……カクヨム連載だったら、もしかしたら先のことなど考えずにめちゃくちゃしていたかもしれません。
めちゃくちゃに書いた作品から、良いところを引き抜いて整えるのが、一番良いのかもしれませんね……まあ、時間はかかるでしょうけど。
「ゲィム・オゥバァ」は、設定こそ『ゲーム内容が現実世界にやってくる』、ですので、必然的に主人公とヒロインは騒動に巻き込まれていくわけですが、作者的にはゆったりとした日常を書きたかったのもあります。
(テーマとしては日常。詳しく言えば、非日常の中の穏やかな日常ですかね)
雰囲気が他作品よりも落ち着いているんですよね……個人的な感覚ですけど。
できればバトルなんかせずに、ドラマで盛り上がりを書きたかったですが、当時の作者にそんな技術はないので、結局、バトルをしてしまっています。
防戦一方ですが、そこをゲームの知識で補っていくことで、なんとか喰らいついているようなバランス感覚です。
テレビ画面で遊んだゲームが一周目。
そのゲームの内容がそのまま現実世界に現れたのが、二周目。
同じ内容でも、まったく違った遊び感覚なので、難易度もまた変わります。
というか跳ね上がるのでは?
(知識的に)強くてニューゲームでも、残機は1しかない。
……ゲィム・オゥバァは、すぐ近くにあるようです。
次回は初の『魔法少女』作品になります。
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